産後の女性は必須!アスリートが教える骨盤底のエクササイズ

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腰痛が取れない。体幹が安定しない。産後から不調が続いている——その原因が、普段ほとんど意識しない場所にあるかもしれません。

こんにちは、宮崎ほくとです。神経科学に基づいたトレーニングの資格を持つトレーナーとして、体を根本から変える方法をお伝えしています。

結論からお伝えすると、2011年に行われたひとつの統計では、4000人の女性のうち67.5%もの人が骨盤底に何かしらの問題を抱えていることが分かりました。実は女性に限らず多くの人が問題を抱えています。骨盤底は腰痛・自律神経・性機能・体幹の安定を考える上ですごく大切な場所です。この記事では、ボール1つでできる骨盤底のエクササイズをご紹介します。

⚠️ 産後の方は、医師から運動の許可が出てから始めてください。尿もれ・骨盤の痛み・出血・臓器が下がる感じが続く場合は、婦人科や泌尿器科を受診してください。骨盤底の不調は治療で良くなるものが多くあります。

私自身が骨盤底をケガしています

実は私も、骨盤底に大きな問題を抱えていた1人。

騎手になってからの私のケガ歴をお話しすると、その中でも最も痛かったランキングに必ず名前を連ねるのが「会陰裂傷事件」です。

会陰と書いて(えいん)と読みます。皆さん、どこの事だかご存知でしょうか?そうです。お尻の穴と大切な部分の間です。今回お話しする骨盤底とは、私のケガした部分を含むエリアの事です。

実際に何が起こったのかというと……馬に蹴られました(笑)あの時、ほんの少し当たりどころがズレていたらと思うと未だにヒヤヒヤします。

ゲートから出た直後に馬が躓き落馬。うつ伏せで横たわる私に、走り出した馬の前足がクリーンヒット。股間血塗れの私は、そのまま病院に搬送されました。

その後、ケガ自体は回復したのですが、骨盤の動きの悪さが後遺症として残りました。

それが坐骨神経痛や、馬に乗っている時の軸のズレの原因となっている事が分かったのは、しばらく経ってからになります。

他人事ではありません

私のように馬に蹴られる様な事は稀ですが、女性であれば、お産の時に会陰を切る事は珍しくないでしょう。

男性であっても、体操競技などでダメージを負う事、強く股間を強打した経験なんかをお持ちの方は意外と多いと言われています(男性人口の4〜10%と言われている)。そしてこれらの事が原因で、様々な問題が起こっている事が多くあります。

また、そういった過去のケガが無くても、この部分が機能的に働くことは、体幹の安定や股関節の柔軟性にもすごく大切です。

骨盤底の役割と構造

骨盤底は、2つの坐骨、恥骨と尾骨の4点を結んだ面にある筋肉です。大きく分けて三つの層に分けられます。

1. 最表会陰層

  • 球海綿体筋(bulbocavernosus)
  • 坐骨海綿体筋(ischiocavernosus)
  • 浅会陰横筋(superficial transverse perinei)
  • 外肛門括約筋(external anal sphincter)

2. 深泌尿生殖器膜層

  • 尿道圧迫筋(compressor urethrae)
  • 尿道膣括約筋(urethrovaginal sphincter)
  • 深会陰横筋(deep transverse perineal)

3. 骨盤膜

  • 肛門挙筋(levator ani)
  • 尾骨筋(coccygeus)
  • 梨状筋(piriformis)
  • 内閉鎖筋(obturator internus)

その役割は、内臓を支える事、排泄、性機能などなどです。

骨盤底の筋肉の構造。坐骨・恥骨・尾骨を結ぶ面にある筋肉群

普段意識する事も少ないため、あまり重要視されませんが、実はすごく大切な筋肉群です。

骨盤底の働きが悪いと出てくる問題

  • おしっこの問題
  • 腰痛
  • 自律神経の働き
  • 体幹の不安定
  • 股関節の硬さ
  • 性機能の低下

として多く現れます。本当は、ベンチプレスとかよりも先にトレーニングが必要な筋肉だったりして……。

骨盤底のエクササイズ — ボール1つで

骨盤底のトレーニングがあまり行われてない理由のひとつは、意識するのがすごく難しく、行っている実感がなかなか持てないからです。

今回は、誰でも簡単に骨盤底のトレーニングを始められる方法をご紹介します。腰痛や産後に起こる様々な問題に、ぜひ試してみて下さい。

まず、直径15〜20センチほどのエクササイズボール(ゴムボール)などを用意してください。

エクササイズに使う直径15〜20センチほどのゴムボール

そして、坐骨の間にボールがフィットするように、その上に姿勢を正して座ります。今ボールが当たっている箇所が骨盤底です。

もし痛い時は、少し空気を抜いてみてください。

呼吸に合わせて動かす

しばらく座ってみて、リラックスできたら、少し骨盤底を動かします。

まずは息を吐きながら、ボールをつまみ上げるように力を入れてみます。

次に、息を吸いながら、ボールを少し押すように力を抜きながら骨盤底を広げていきます。

実は、力を入れるよりも、抜く方が難しい事が多くあります。ですから、骨盤底を広げる動作には、倍の時間をかけて集中しながら行ってください。

以上の動きを、3〜5回ゆっくり繰り返してみます。

ボールを取り除いて立ち上がってみると、少し楽に立てている感覚がありませんか?もしそんな感覚を感じられたら、しばらくこのエクササイズを続ける事を習慣にしてみてください。

まとめ — この先のリハビリ

しかし、骨盤底のリハビリはこれだけではありません。神経から考えて、感覚と動きを取り戻すには以下のような方法もあります。

  • 筋膜で繋がっている横隔膜や舌のトレーニングを合わせる
  • 骨盤底のコントロールに大きな役割を果たしている補足運動野(SMA)を刺激する
  • 神経根がある胸髄10番〜腰髄2番、仙髄2〜4番をストレッチ
  • 内転筋や大臀筋と区別して使えるようにトレーニング

以上のような事を取り入れていくと、骨盤底の機能は驚く程改善されていきます。

いずれにしても、最初の段階としては、骨盤底の筋肉の感覚を感じ、呼吸と共に動く感覚を感じる事が重要です。ぜひ試してみてください。

  • ある統計では女性の67.5%が骨盤底に何らかの問題を抱えていた。男性も4〜10%
  • 骨盤底は坐骨・恥骨・尾骨を結ぶ面の筋肉で、3層構造
  • 働きが悪いと尿の問題・腰痛・自律神経・体幹の不安定・股関節の硬さ・性機能に出る
  • やり方は直径15〜20cmのボールに坐骨で座るだけ。当たっているところが骨盤底
  • 吐きながらつまみ上げ、吸いながら広げるを3〜5回
  • 力を抜く(広げる)ほうが難しい。広げる動作に倍の時間をかける
  • ⚠️ 産後は医師の許可後に。尿もれや痛みが続くなら受診を

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