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2022.12.09

  • 脳と身体の仕組み
  • 身体能力を高める

ハイヒールを美しく履くために必要なトレーニングと3つの考え方

今回はヒールを履いた時の歩き方が美しくなるトレーニングをご紹介します。

このトレーニングは、その場で効果を実感でき、

ヒールを履いた後の体の不調や疲れを軽減できます。

トレーニング方法を紹介する前に重要になるのが、トレーニングのコンセプトです。

皆さんにしっかり理解していただくことで、

その後のトレーニングの効果も大きく変わります。

一番重要だと思いますのでスキップせずに、コンセプトを確認したのち、

トレーニングに取り組んでください。

僕自身はアスリートとして活動しながら、

アメリカで神経学をもとにした人間の体の変え方、トレーニング方法を学ぶトレーナーです。

その視点から一般的に紹介されているトレーニングや筋肉を鍛えるだけのトレーニングは

少し違うなと思うところが多くあるので、ぜひそちらを学んでください。

重要な3つのコンセプト

コンセプトには重要なことが3つあります。

1つ目はヒールを履いたときの歩き方が崩れる原因、

2つ目は意識してそれを直そうとしてもダメな理由、

3つ目はこのトレーニングをするための大事な考え方。

それではこれからそれぞれ説明します。

最初に、ヒールを履いた時にその歩き方が崩れてしまう原因ですが、

これはヒールを履いてかかとの高さが下がることによって骨盤が前傾して背中が反ってしまう

ことにあります。

バランスが崩れた状態はすごく不安定で、安定させるために膝が曲がります。

だからヒールで歩き方が良くない人はこのようになりがちです。

恐らく自分で気づいていないかもしれませんが、多くの女性はこのように歩いています。

この歩き方を直すには、ただ筋肉を鍛えるだけじゃ不十分です。

もちろん、筋肉を鍛えるのもダメ。

では意識して直せばいいのではないか?意識することもダメな理由があります。

それが2つ目です。意識して毎回毎回いい姿勢を保って歩けばいいのでは?と思うかもしれませんが、

なぜダメかというと、僕たちの体のほとんどの動きは、無意識に行われています。

この無意識の動きはどのように作られているかというと、体からの感覚情報を基に作られています。

毎回意識して良い姿勢を保とうとすると、意識するそもそもの自分の体の感覚が間違っていたら、

自分の体の感覚から良い姿勢は、間違ったものになります。

そのため改善しなければいけないことは、自分のための感覚情報です。

ヒールを履いている女性、それに関わらず多くの人が

その感覚情報を間違ってしまう部分があります。

それは足です。そのため足の感覚情報を正確にしていくことによって、

僕たちの立ち方や歩き方は自然に変わっていきます。これが2つ目です。

そして3つ目、トレーニングの考え方です。

先ほど話しましたが、筋トレするだけではダメなのは、

僕たちの脳の特異性の法則にあります。

筋肉とか鍛えれば使えるようになると思うかもしれませんが、

筋肉というのはその鍛えた体のポジション、その可動域でしか使えません。

これは、いくら床の上で頑張ってふくらはぎや腹筋のトレーニングをやっても、

それは床の上で寝転がったところで腹筋ができる、その筋力しかつかないということです。

そのため床に寝転がって鍛えた腹筋や、足の筋肉は

なかなか立って使う筋肉になりにくいということです。

これから行うトレーニングは全てヒールを履いた状態を想定します。

そうすることで、皆さんの体はヒールを履いたポジションで使える体・筋肉・動きを

学習することができます。

以上の3つを踏まえまして、トレーニング方法をやっていきます。

トレーニング

最初に、このテニスボールを使って足の裏の感覚をよくしていきます。

テニスボールを床に置いてもらい、つま先でグッと踏み、そのまま前に転がしていきます。

しっかりかかとの一番後ろまで転がせたら、

また前に戻り、踏む位置を親指の真下にして、後ろまで踏んでいきます。

次は人差し指の真下で踏みます。

このように徐々にポジションを横にずらしていきながら、

ボールを足の裏全体で踏むようにします。

そうすることで、足の裏に多くある圧感覚受容器という神経を刺激していくことができます。

この神経が僕たちのバランスを繊細に感じることが重要になりますので、

まずはこの神経をしっかりトレーニングしていきます。

反対の足も同じように最初は親指側で踏んで、踵まで。

次に人差し指、中指あたり。

もっと細かくしたいのであれば、1本1本指を分けて踏む位置を変えても良いと思います。

小指側までしっかり行います。

次に、中足骨という足のちょうど真ん中、この辺りの骨の動きをよくしていくます。

ヒールはつま先立ちの状態になりますが、つま先立ちの状態になった時に、

この骨の周りの感覚がしっかり働いていないと、

それに伴い変化する体の動きは必然的に影響を受けますので、

まずはこの骨の周りの神経を働かせてあげます。

しっかりその感覚が脳に効くように動きをトレーニングします。

中足骨は色々な方向に動きます。この色々な方向に動く感覚を脳に教えます。

そうすることで、つま先立ちの状態でも繊細にバランスを感じ、

自分の姿勢を調整できるようになります。

はじめに、片足を一歩前に出します。

かかとを軽く浮かせた状態で前足にグッと体重を乗せます。

この時に気をつけてほしいことは前屈みにならないように、

出来るだけ高い姿勢を保って前に体重をかけます。

この状態でかかとを使って円を描いていきます。

ポイントは何かというと、

つま先と母指球の辺をしっかり床にくっつけた状態のままかかとを動かしていくことです。

最初は円を描いても、おそらく全然動かないと思います。

指が浮いてしまい「何だよ、これ全然出来ないじゃないか!!」と思うかもしれません。

しっかり踏んで膝を内外へ動かしてください。

そうすると、足がグリグリ動くのを感じられると思います。

まずはこれだけで大丈夫です。

反対側も出来れば円を描きます。できない場合は内外に動かすだけで大丈夫です。

何回か試してみると、これだけで少し立ちやすくなると感じられます。

次に骨盤が前傾してしまい、背中が反ってしまう状態を改善していきます。

最初に骨盤の動きをやっていきます。

できるだけ高く良い姿勢を保ち、お腹と背中に手をあてます。

その状態で膝をしっかり伸ばします。

ヒールを履いた時によく問題になるのは、膝が曲がった状態ですので、

曲がった状態ではなく、膝を伸ばした状態でトレーニングします。

触っているあたりを動かさないようにしながら、骨盤を前・後ろと動かしていきます。

お尻の筋肉を少し使いながら前後に動いていきます。

前から見るとこのようになります。これは結構簡単だと思います。

もし出来ない方は、最初は膝を曲げても構いません。

まずは骨盤の動きを作っていき、骨盤の感覚を良くしていきます。

今やった3つを組み合わせて、実際のヒールを履いた歩きにつなげていきます。

まず、片足を一歩前に出して立ち、骨盤を少し丸めた状態を保ちます。

その時に頭のてっぺんが天井に向かって伸びるようにかかとを上げていきます。

そのまま前の膝を軽く曲げて、最初にやった膝を内外に動かしていきます。

また、前から見るとこのようになります。

しっかりつま先が床に接触した状態で膝を内・外・内・外、いけるところまで動かしていきます。

もちろん出来る人はここでかかとを円を描くようにして動かしてみてください。

バランスの負荷がかかるのでちょっと難しいです。

同じように反対も片方の足を前に出します。最初はスタンス広めでも大丈夫です。

慣れていくに従って、徐々に広いスタンスが狭いスタンスになります。

最初は広めに取って、骨盤を後傾、膝をしっかり伸ばし、頭が伸びるようにして、かかとを動かします。

前脚の膝を少し曲げて内・外・内・外、この時点でバランスが取れない、崩れすぎてしまう場合、

その段階でヒールを履く下地ができていないので、

このトレーニングをしっかりやってください。もちろん最初は壁につかまっても構いません。

足の動き、感覚を良くできたところで、

今度はもう一度つま先立ち骨盤を後傾、頭をできるだけ高い位置を保ち、

体幹を少し動かしていきます。

まず、手を前に出し、横を向いてリラックスして、まっすぐ戻ります。

少し崩れます。手を前に出して、横を向いてリラックス。

足をスイッチして、同じように膝を伸ばして骨盤を少し後傾、天井に向かって伸びたところで、

手を前に出して横に向いてリラックス。

手を前に出して反対に捻ってリラックスして戻る。

この動きを何回か繰り返していきます。

最後に足を真横に揃えた状態で、壁か何かにつかまりかかとを浮かせます。

この状態で、できるだけ高い背を保てるように頭のてっぺんを上に伸ばしていき、

骨盤を動かしていきます。腰を前、後傾・前傾と動かしていきます。

しっかり足のつま先全体に体重がかかっているのを意識しながら動かしていきます。

外に乗ったり、内側にならないように、足の指先全体に体重をかけながら、

骨盤が自由に動くことを学習していきます。

このように前後に開いても同じようことができます。膝を伸ばして骨盤を前後に動かします。

足をスイッチして、骨盤を前後します。ここまで出来たら、少し歩いてみます。

実際にヒールを履いていることを想定して、軽くかかとを浮かせて、骨盤は前に反り過ぎない、後傾を保って上に伸びます。

この状態で歩いてもらうと、結構バランスが取りやすくなり、良い感じで歩けることが分かるかと思います。

これでヒールを履いて歩いていただくことによって、皆さんの歩き方は自然に変わっていきます。

簡単なトレーニングなので、ぜひ続けてください。

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この記事をかいた人

宮崎 ほくと

宮崎 ほくと

〜馬とはカラダで会話する〜究極の【人馬一体】を目指す現役JRA騎手。日本で様々なトレーニング・整体・ボディーワークを経験。自ら渡米し最新の脳神経学に基づくトレーニング理論を学ぶ。

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