たった5分で体の感覚が変わります。ストレッチもマッサージもしていないのに、前屈が深くなる。そんなことが本当に起こります。
こんにちは、宮崎ほくとです。神経科学に基づいたトレーニングの資格を持つトレーナーとして、体を根本から変える方法をお伝えしています。
結論からお伝えすると、空間認識能力を上げると、体が柔らかくなり、可動域が広がり、筋力まで上がります。今回は、その空間認識能力を鍛える脳のトレーニングを紹介します。2人1組で行うワークです。
これをやると、感じている世界の感覚が変わります。今まで自分が見ている世界、これが当たり前と思っていたものが「こんな感じ方をするんだ」「他の人はもしかしたらこういう風に感じているかもしれない」「特にトップアスリートはこんな風に世界を感じているのではないか」ということを実感できます。
なぜ空間認識で体が変わるのか
空間認識能力が上がった結果として、自分の感覚に変化が起こるだけではなく、自分の体に変化として現れます。体が柔らかくなったり、筋力が上がったり、体の可動域が広くなったりします。
なぜそういうことが起こるかというと、僕たちの空間認識能力を把握するために使われている場所、頭頂葉という場所は、同時に自分の感覚も処理しているからです。ということは、視覚的な感覚認識能力が上がると、自分の体を認識する能力も上がるということになります。
そしてもうひとつ。空間認識能力というと「見ている景色」だけをイメージする人が多いのですが、それだけではありません。見ている景色、自分の体の感覚、そして音の感覚。こういったものがすごく大事になってきます。そこを特定的にトレーニングしていくと、どんな体の変化が起こるのかをやっていきます。
事前チェック
それでは、はるなさんに今の体の感覚をチェックしていってもらいます。最初に前屈です。足をぴったりくっつけて前に倒れます。

なんか硬そうですね、今日は。
はるなさん(以下「は」)「手のひらがつかないくらい」
では戻ってもらって左右に倒します。どちらか硬さを感じますか。

は「左に行くときのほうがちょっと硬い」
腕の動きはどうですか。左右から上にあげてみて、後ろにも上げてみます。

首も左右に倒してみます。

は「左に行くほうが全体的に硬いかも」
指タッチのテスト
もう一つ、体の感覚でチェックしたいことがあります。手を出してもらって、僕が指を2本タッチしていきますので、その指の間に何本指があるか答えてください。目を閉じてもらっていきます。

5回やって、5回正解です。でもスピードを覚えておいてください。両方の手で5問中5問正解でした。
中には間違えてしまう人も結構いますが、はるなさんの場合は両方正解していて正確さは大丈夫。ですが、その中でも左側の感覚、感じ方がいまいちはっきりしていないと思います。なので若干スピードが遅いんです。こういった神経科学のテストがあるのでお見せしました。
トレーニング①周辺視野
まず最初にやりたいのは周辺視野です。僕たちの視覚情報には大きく分けて2種類あります。一つは中心視——何か物に焦点を合わせて、その物をはっきり見る能力。そしてもう一つが周辺視野です。
多くの人は中心視を情報としてとらえて、いろんな判断、自分のする行動に対しての判断を行っています。しかし空間認識能力で大事なのは、周辺視野を判断基準にして自分の行動を行っていくということになります。
手を出してもらって、僕の前に立って手と手をくっつけずに合わせます。

この状態で、まず右から行きますので左手は下ろしておいてもらって、僕が動かす手に合わせるようにして手を動かしていきます。ですが、僕の目を見たまま行なってください。

ぴったりと動きを合わせるようにしながら、目で手を追ってはだめです。周辺視野を使いながら、前後の動きも加えていきます。

手は当たったらだめです。これは結構難しいですね。
は「見ちゃう」
見たらだめです。見るという反応は抑制してあげます。同じように左手もいきます。不思議な感覚になってきませんか。「何やってるんだろう」という。ちゃんと見ないで把握していく。めちゃくちゃ頭を使っていると思います。
そして両手でやっていきます。両手だとかなり難しくなります。

これはアスリートのトレーニングにすごくいいです。こうしてやっていくと相手の動きなどを周辺視野で把握できるようになってきます。格闘家とか、こういうトレーニングをしていくと周辺視野を使えるようになってきます。
最初は目が手のほうへいってしまっていたのが、だんだん僕と目を合わせながらできるようになってきました。動きもだんだんよくなってきましたね。自分の見える感覚とか、変わっていると思うんですが、どんな感じですか。
は「どんな感じ?なんかこの辺(頭)がキューってなる(笑)」
キューってなる?(笑)立ってる感じとか、見ている雰囲気とか変わりませんか。
は「そんなに変わらないと思う(笑)」
変わらない? では体の動きを見てみますか。
は「これは柔らかくなってる!」(前屈)
こうやって体が柔らかくなったりするんです。実際に脳に刺激が入っているので、他の動きもチェックします。
は「最初よりよくなってる」
最初よりよくなってますね。では指タッチのテストも。このスピードもちょっと上がっています。これが一つ目のトレーニングです。
トレーニング②音の感覚
もう一つは音の感覚です。周辺視野、視覚情報で空間認識をすることも大事ですが、同時に音がどこから聞こえてくるか、それによって空間認識を行っていくこともすごく大事です。
現代人としてはそこまで重要ではないかもしれませんが、僕たちには生存維持本能として「どこから敵が来るのか」を認識する機能が備わっています。なので、そこを目覚めさせてあげます。
やり方は簡単です。目を閉じてもらい、こちらが音を鳴らすので、音のする場所を指でタッチしてもらいます。

は「ない」
わからないときは若干目を開けてフィードバックしながらやります。ただ、いきなり目を開けずに、自分の感覚でちょっと探してみてください。
は「全然聞こえない、届かないし」
今度は届きますよ。次は音の種類を変えます(指パッチンから拍手へ)。音の周波数によって自分の感覚が変わってきます。さらに音を変えます(拍手から手をこすり合わせる音へ)。
この中だと指パッチンが苦手ですね。でも、だんだん良くなってきましたね。
では目を開けてもらって、嫌な感じとかしますか。大丈夫ですか。
今、左側ばかりやったのですが、その理由は左手の感覚があまり優れていなかったから、左半身の感覚をトレーニングしてあげたわけです。
⚠️ 目を閉じて立って行うワークです。ふらつかないよう、椅子に座るか、周りに物のない場所で行ってください。頭が締めつけられる感じ、気分の悪さ、めまいが出たらすぐに目を開けて中止してください。
もう一度チェックすると
もう一度、指タッチのテストをやってみます。さっきと変わらないくらいですが、スピード自体は一番最初から比べると上がっています。前屈はどうですか。最初よりよくなっていますね。同じように腕の動きも、特に左手を。
は「肩がすごく楽になった」
僕なんかはこれをやると、急に視界が広がったような、空間の中に自分の体を置いているような感覚になれるんですが、そういった感覚はないですか。
は「あんまり感じない…」
あまり感じない? ちょっと感覚が鈍いですね(笑)でも、こうやって特にアスリートの方とやっていくと、自分の感覚が変わるのが実感できるかと思います。
まとめ
感覚が鋭い人だと変化も感じられると思うので、ぜひパートナーを見つけて「面白いゲームがあるからやってみない?」という感じでやってみてください。感覚がどうということだけではなくて、体が柔らかくなるかも、という入り方でやるといいかなと思います。
ということで今日は空間認識能力を上げるトレーニングを紹介してきました。カラダマニアちゃんねるでは、脳から身体を変えるということをメインにお伝えしています。今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
- 空間認識を担う頭頂葉は、自分の体の感覚も同時に処理している
- だから空間認識が上がると体が柔らかくなり、可動域も広がる
- 空間認識は視覚だけでなく体の感覚・音の感覚も含む
- 事前に前屈・側屈・腕・首・指タッチで自分の状態を測っておく
- ①周辺視野:相手の目を見たまま、相手の手に自分の手を合わせる
- 目で手を追わない。両手にすると難度が上がる
- ②音:目を閉じて、音が鳴った場所を指でタッチする
- 音の種類(指パッチン・拍手・こすり合わせ)を変えると感覚が変わる
- 感覚が鈍い側を重点的に行う
- 2人1組。ふらつきや気分の悪さが出たら中止
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