声の掠れを改善して歌がうまくなる方法

声がかすれる、声が小さいと言われる、カラオケで思うように歌えない。ボイストレーニングに通っても喉の使い方がピンとこない——そんな方は、喉や舌そのものではなく、それを動かしている「脳」の側に原因があるかもしれません。

こんにちは、宮崎ほくとです。神経科学に基づいたトレーニングの資格を持つトレーナーとして、体を根本から変える方法をお伝えしています。

結論からお伝えすると、声を出す喉と舌の筋肉は、脳幹にある「延髄」から出る神経に支配されています。だから、舌の左右差をチェックして働きの悪い側の延髄を刺激してあげると、その場で声の深さが変わることがあります。この記事では、そのチェックとトレーニングの手順を実際のセッションのやりとりと一緒にお伝えします。

今日は「カラダマニア音楽教室」

皆さんこんにちは、カラダマニア音楽教室へようこそ。今日ははるなさんと一緒に音楽の授業をやっていきたいと思います。ちょっと違う始まり方をしてみました(笑)

というのも今日は、僕は苦手なカラオケを上達する方法を皆さんにお伝えしていきたいと思います。苦手とか言っているやつに教えられる屈辱を味わいながら、自分の声が変わるのを実感していただければと思います。

歌が苦手な人にとって、うまい人が教える方法は難しすぎたりするじゃないですか。僕は下手くそですが神経科学の知識があるから、どうやって声質を良くしていったらいいかという知識だけはあるんです。

自分では別にそこまで興味がないので、声質を良くしようとかやっていないんですけれども、はるなさんの声がこの知識を使って良くならないか検証していきたいと思います。

なんか歌ってみて?(笑)

はるなさん(以下「は」)「歌う!?」

では歌うのはやめて、今の声の出る感じを覚えておいてもらいたいんです。「あー」と言ってみます。

は「あ~~~~~」

どうですか?ちょっと聞いて思うのは、声の深さが足りないですよね。僕がいうのもなんですけれども。

なぜ延髄を刺激すると声が変わるのか

何をしていくかというと、声というのは喉の動きや喉の筋肉、舌の筋肉が関わっているんですが、総じていうと延髄という場所、脳幹にある延髄の働きを良くしていってあげると、そこから出ている神経が喉や舌を支配していますので、結果的に声質が変わっていったり、深い声が出るようになったりするのではないか、ということでこれを試してみたいと思います。

チェック — 左右どちらの延髄が弱いかを舌で調べる

まず最初にはるなさんにチェックしてもらいたいのは、どちらの延髄の働きがよくないのかということです。

脳幹や脳の構造はみんなそうなんですが、基本的には右と左で考えていきます。ですから舌の筋肉の左右差をチェックして、どちらの延髄、どちらの脳幹を刺激していけばいいのかということをチェックします。

① 舌をまっすぐ前に出して、寄りを見る

まず舌をまっすぐ前に出します。

舌を前に出したところ。舌先が下に下がってしまっている状態

今、下に下がってしまっているので、まっすぐ前に出します。

舌をまっすぐ前に出して左右差を確認している様子。わずかに右へ寄っている

見てもらうと、そんなに大きな左右差ではないですが、若干右に寄っているのがわかりますか?これの意味することは、右側の筋肉の方が若干働きが悪いのでは、ということです。

② 舌で頬を押して、左右の力を比べる

今度は右側の頬に添えた僕の指に向かって、舌を押し付けてみてください。

右の頬に指を添え、その指に向かって舌を押し付けて力を確かめている様子

左側も同じようにやってみてください。自分でもやってみてください。

自分の頬に指を当てて、舌で押し返す力の左右差をセルフチェックしている様子

どっちを押したときの方が弱かったかわかりますか?多分左ですよね。

これはすごくはっきりしていたので、多分右側の延髄、右側の舌下神経の働きがいまいちなのではないかということがわかります。なので右側の舌下神経を含めた延髄の働きを良くしていってみて声質が変わるかどうか、これを皆さんにやっていただきます。

トレーニング — 弱い側の延髄を刺激する

⚠️ 首を倒す動きと、息を吐き切るハミングが出てきます。首は無理に引っ張らず、痛みが出ない範囲で。ハミングは酸素が下がるので、めまい・立ちくらみを感じたらすぐに中止してください。血圧が高い方、妊娠中の方、めまいの持病がある方は特に慎重に行ってください。

① 舌で頬を押したまま、口を開け閉めする

まず最初にやっていただきたいことは、舌を左の頬につけたまま、口をゆっくり開け閉めしていきます。これはできますね?簡単?

② 舌の圧を保ったまま、顎を前後させる

では次は顎を前後します。舌は頬を押したまま、圧を変えないようにしながらやっていきます。顎を動かすと舌の力が抜けたりしてしまうので気をつけます。

は「下に行くときに力が入らない」

は「すごい疲れる」

やっていると段々右側が疲れてきますよね。

③ 首を倒して延髄への刺激を足す

これはかなり苦手のようなので、ここで延髄の刺激を加えてみます。右肩を上げて少し後ろに引きながら、頭を右に倒します。

右肩を上げて少し後ろに引きながら、頭を右へ倒して延髄を刺激する姿勢

この状態で同じように、左の頬に舌を当てて口の開閉をしていきます。

は「首つりそう」

④ 低いハミングで息を吐き切る

では一回ストップして、今度は左側に舌を押し付けたままハミングします。低いハミング、できるだけ低いハミングで、吐けるところまで吐きます。できるだけ強くやります。

息を吸ってもう一回やります。長いですね、吐き切ります。

こうやっていくと酸素の量が低下してきて、二酸化炭素の量が増えます。そうすると、こういった血中のガス濃度を感知するところが延髄にあるので、そこへの刺激になるわけです。

もう一度チェック — 声はどう変わったか

ここまでやってきたところで、もう一回声を出してみてください。さっきより深くなりましたね。

は「全然声が出る」

結構はるなさんは、いつも聞いていて思うかもしれませんが、声が小さ目だし少しかすれていますよね。

こういう声質をしている人は、必ずしもというわけではありませんが、なにかしら延髄の問題、働きの悪さがあるかと思われます。そういう方は左右差をチェックしたりしながら、今やったみたいに肩を上げる、ハミングをする、舌を問題がある方と反対方向に押し付ける、こういったことを組み合わせてトレーニングして刺激してみて、声の出方が変わったりしないかやってみてください。

今日も見てくださって、どうもありがとうございました。

まとめ

  • 声を作る喉と舌の筋肉は、脳幹の延髄から出る神経(舌下神経など)に支配されている
  • 舌をまっすぐ前に出したとき、寄っていく側が弱い側
  • 頬を舌で押す力を左右で比べると、弱い側がよりはっきりわかる
  • トレーニングは弱い側と反対の頬に舌を押し当て、口の開閉 → 顎の前後 → 首を倒す → 低いハミングの順に刺激を足していく
  • ハミングで息を吐き切ると血中の二酸化炭素が増え、それを感知する延髄への刺激になる
  • ⚠️ めまいや首の痛みが出たらすぐ中止。無理に続けない

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