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2022.07.24

  • セルフハック
  • 脳と身体の仕組み

神経学と美容と健康

脳神経学トレーナー、カラダマニアの騎手

堀さん

こんにちは、堀美智子です。

今月は JRA 日本中央競馬会騎手で脳神経学トレーナーの宮崎北斗さんをゲストに迎えて脳神経学健康美容をテーマにお送りします。

宮崎さんは中央競馬の騎手として2007年にデビューされました。

宮崎

騎手としてメインで活動させて頂いています。

堀さん

騎手以外に脳神経学トレーナーという肩書きをお持ちですね。

宮崎

これ

僕が自分で言っているだけなんですよね。

 YouTube とかで発信している時には

「カラダマニアの騎手です」と言っています。

大体マニアの人って本職の人よりも詳しかったりするじゃないですか。

そんな感じじゃないかなと思っていろいろ発信していたら

「セッション受けたいな」とか、直接体の問題を相談したいなっていう人が出てきて

「脳とか神経とかのことを考えてトレーニングしていますよ」っていうことで

わかりやすいかなと思っています。

脳って一般的には

考えることがメインの仕事で

それ以外に体を動かすこともしているよね

みたいに副次的に言われることが多いんですけど

進化の過程を見ると

脳の一番大事な仕事は体を動かすことだったりするんですよね。

ちょっと面白い例があるんですが

「ホヤ」って生物を知っていますか。

食べるとおいしい…。

堀さん

はい。

酒のつまみしか分からないですけど(笑)

宮崎

その酒のつまみのホヤって生物は

生まれて最初の段階は自分で泳ぎ回れるんですよね。

だけど

定住地を見つけると

自分の脳を体内で消化してしまって

今度は植物として生き続けるという不思議な生物なんですよね。

そこから考えてみても

脳は

自分の体を動かして危険な状況から逃れるということを一番の目的として存在していることがわかったりしているんですよね。

筋肉と脳は密接につながっている

堀さん

YouTubeで

体マニアチャンネルというタイトルで脳神経学の知識を生かした様々なトレーニングの動画をネット配信されていますけど

それはいわゆる経験から

あるいはどこかで学んできたんですか?

宮崎

これは僕がアメリカから学んできた知識を自身の経験も踏まえて伝えさせて頂いています。

堀さん

ものすごい登録者

フォロワー数ですよね。

宮崎

ありがとうございます。

そうなんですよね

おかげさまでもうすぐ2万人っていうところまで来させていただきました。

堀さん

一番最初は何だったんですか?

宮崎

一番最初に発信したものは

関節を動かすだけで筋力が上がりますよっていうことでデモンストレーションしてみたんですよね。

一般的に筋力って

筋トレして筋肉にダメージを与えてつけてくもの

みたいにイメージされている方が多いんですけど

実は筋肉って最大限収縮すると

自分で自分の骨を折るぐらいの力が出るものなんですね。

堀さん

そんなに強いものなんですか?

宮崎

そうなんです。

これは別に僕が言っているわけじゃなくて

例えば落雷で亡くなられた方の死亡解剖をしてみると

ほとんどの方が全身複雑骨折して亡くなられている事が分かるんですね。

どういうことかと言うと

落雷って体に電流が流れるけれども

物理的な影響はないわけじゃないですか。

だけど全身複雑骨折している。

これは

落雷によって筋肉に対して急激に電気が流れて

筋肉が本来収縮するべきではないレベルまで収縮することによって全身の骨を自分で折ってしまうっていうことが起きるんですよね。

こういった例を見てもわかるように

筋肉は僕達の体を動かすものなんですけれど

脳がある程度自分がどれだけの筋力を発揮するのかっていうことを常に調整しながらコントロールされているもので

そこに関節運動反射っていう理論が関わってきています。

要するに可能性の良い関節

脳が動きの良い関節を信頼していて

そこに対して筋力を発揮させてくれるということなんですね。

堀さん

可動域が狭い

要するに手がこうぐるぐる回らない時っていうのは

脳がそんなに筋肉を動かさないようにしているんですか?

宮崎

簡単に言うと

筋肉っていうのは関節を動かすものであって

関節がちゃんと動いて

どういう状態にあるかっていう情報を脳に伝達してくれているわけです。

だから肘は90度に曲がっていますよとか

常に脳に伝達しているんです。

例えば動きが悪い状態の関節って

そういった情報を適切に送ってくれていないんですよね。

そうなると脳は

何が起こっているかわからない場所の関節に対して最大限力を発揮してしまって

もしかしたら骨が折れてしまうとか

自分で自分の体を傷つけてしまうかもしれないっていうふうに脳が思っているかは知らないけれど

そういうメカニズムがあって力が入らないようになっていたりするんです。

堀さん

私は逆だと思っていました。

どっちが先なんでしょうね

コロンブスの卵の世界みたい。

筋肉が凝っていて収縮していて

きちんと伸びないから関節がうまく曲がらなくて可動域が狭くなって…。

宮崎

一般的にはそういう風に思われているんですけど

筋肉はあくまで脳の指令を聞いて伸びたり縮んだりするだけのものなので

僕たちが物理的に筋肉を伸ばしたり縮めたりとかすることは不可能なわけです。

もちろんストレッチしたりするんですけれど

そういったことの影響っていうのは

常に神経に対して「今伸びていますよ」っていう情報が行くくらいです。

関節が「今このくらい動いていますよ」っていう情報が脳に行くっていうだけのことなんですよね。

物理的に伸びた状態を定着させようとか

筋肉がゴムバンドじゃないですけど

引っ張ってベロベロに伸びた状態が体に定着することはあり得ないんですよ。

堀さん

そうすると

色々な運動っていうのはまずは関節と可動域をちゃんと脳に知らせてやること

それを広めていかないといけないんですね。

宮崎

そうですね。

堀さん

これはゆっくり来週からお話をお伺いをしたいと思うんですけれども。

宮崎

そうですね。

これだけでもかなり長くなってしまうので。

疲れやすさを解決する

堀さん

その他にもブログの中に

「疲れやすさを解決する方法」という記事がありましたが

これはどうなんですか?

宮崎

疲れやすいって結構いろんな方々が悩まれていると思うんですけど

僕が伝えたいのは根本的な所なんですよね。

運動しないで新陳代謝が悪くなっていると疲れやすくなりますよっていうことになると結構多くいらっしゃると思うんですけど

何で新陳代謝が悪くなると疲れやすくなるのかって所をちゃんと説明していないことが多いんです。

神経学的に考えていくとまず

疲れっていうものは感情なんですよね。

今自分の体がどういう状態であれ

自分は疲れているって思うわけですよ。

これっていうのは自分の体を守るためのメカニズムなんです。

堀さん

お休みしなさいっていうことなんですね。

宮崎

そうなんです

お休みしなさいよっていう感情なんですよ。

例えば

一生懸命働いたりめちゃくちゃ頑張って動いた後に疲れるのって当たり前じゃないですか。

じゃあ疲れやすいって状況ってどういうことかっていうと

めちゃくちゃ頑張って働いているわけでもない

一日家でごろごろしているのに疲れちゃうっていうことですよね。

つまり自分が疲れるべきでない状況だと思っているのに疲れてしまうということ。

ここで問題になってくるのが

脳が自分の体からの情報を正しく認識してないんじゃないかっていうことなんですよね。

堀さん

そんなにも頑張って動いてもいないのに疲れちゃう。

脳の誤認識を解消すればいいんですか?

宮崎

一言で言ってしまうと脳の誤認識なんですけれども

神経系の役割っていうのは「インプット」「解釈」「アウトプット」っていうこの三つだけなんですね。

脳を含めた神経の役割っていうのは体の感覚を感じることだから

疲れるという例で言うと

例えば筋肉の乳酸が溜まっているよとか

血中酸素量はどれぐらいですよとか

体の疲労物質がどれくらい貯まっていますよとか

それらを感じるところですね。

その後に

中枢神経や脊髄や脳で受信した情報に対して

これはどういった意味があって

この先のどんなアクションを起こした方がいいのかという解釈のプロセスがあるんです。

それらを経て

最終的に「疲れました」っていう感情ですね。

これがアウトプットを作るわけです。

疲れやすいことの多くの場合

体から感じている感覚が正しくないっていうような感覚を感じて

これを解釈している脳の部分が正しく活動していないということが考えられるわけです。

特にこれに関わってくるのは「島皮質」っていう部分なんですけれども

そこが自分の体の自律神経の調整なんかをしている部分で

特にそういった体内の化学変化みたいなことを感じることに大きな役割を果たしているんです。

島皮質がうまく働いてないから

もしかしたら疲れやすいっていうことが起こっているかもしれない。

島皮質を働かせてあげるためにはどうしたらいいかって言うと

栄養を与えるか

刺激して行くかどっちかなんです。

栄養の場合

脳の栄養素だとグルコースとかですから

そういったものを補っていくとかももちろん

ビタミンだとかそういったことも色々あると思うんですね。

栄養の問題解決はすごく難しいので

もう一つの刺激で考えていくと

脳っていうのは使うか失うかって呼ばれるぐらいで

使われない神経細胞はどんどん退化して

その働きを失っていってしまうんです。

だから神経細胞をもう一度働かせてあげるためには

刺激してあげなければいけないわけです。

その刺激ですが

僕がおすすめするのは息を止めるっていうことなんです。

息を止めると神経細胞の刺激になる

堀さん

息を止めると神経細胞が動くんですか?

宮崎

一般的には推奨されていないことだと思います。

例えば息を止めてスクワット10回とか

そうすると息が苦しいっていう感覚がありますよね。

「今、自分は血中酸素量が低下しています」っていう感覚って島皮質に影響を与えるんです。

堀さん

島皮質に刺激が来るわけですね。

宮崎

そうです。

そういった場所に影響するわけなんですよ。

堀さん

「今酸素が少ないぞ」「呼吸数増やしたほうがいいぞ」とか。

宮崎

神経の刺激って

情報というよりはただの刺激でしかない。

活性化は活性化でしかないので

そういった意味合いで島皮質の刺激をしてあげて

血流量を増やしてあげて

神経機能の代謝を良くしてあげると

そこから自律神経を調節することや

自分の体内に関して「疲れたから早く休まなきゃ」とか

そういった感情を作り出している事に関してまで影響できるんじゃないかって言うことがまず一つ。

それと最初に栄養って言いましたが

栄養っていうのはグルコースとかそういったこともあるんだけど

もう一つ重要なのが酸素なんですよね。

だけどただ酸素を吸えばいいのではなくて

酸素自体が抹消の細胞に対して運ばれるためにはヘモグロビンが必要なんです。

ヘモグロビンが体内を回遊していろんな細胞に対して酸素を届けるんですけれども

この時にヘモグロビンが細胞に対してどれぐらいの酸素を放出するかっていうのは

体内の血中の二酸化炭素量がすごく影響しているわけです。

なので多くの現代人の場合

加工食品の摂りすぎだったり

ストレスだったりいろんなことがあって

結構過呼吸になりがちなんですよね。

そうなってくると血中にいっぱい酸素があって

それらが体中を回っているんだけれども

ヘモグロビンが抹消の細胞で放出してくれない。

なぜかと言うと

二酸化炭素が足りていないから。

二酸化炭素が少ない状態で血中に酸素がいっぱい飽和している状態は結構あったりするんです。

今言ったように

息を止めてスクワットなんかすると大きい筋肉が動いて二酸化炭素を作ってくれますね。

この二酸化炭素が鋼管の部分を刺激して

血中のヘモグロビンに対して酸素を行き渡らせる効果があったりします。

堀さん

息を止めたスクワットなり

運動をすることによって疲労が取れてくるんですね。

今まで考えたこともなかったお話を伺って

皆さんやってみれば実感できるわけですよね。

体マニアチャンネルをフォローされている方が多いその背景っていうのは

やってみて自分が実感できたからたから続けて行かれるんでしょうね。

理論もちゃんとあって

自分が動いてやってみて実感できたら

それは皆さん続けられていくのかなと思います。

「自分で言っているだけですよ」なんて仰っていましたけど

「脳神経学トレーナー」って日本国内では4人しかいない「ゼットヘルス公認トレーナー」なんですよね。

この「ゼットヘルス」って何ですか?

国内で4人しかいない「ゼットヘルス認定トレーナー」

宮崎

ゼットヘルス自体はアメリカの教育機関の名前で

神経学がベースになったトレーニングとかリハビリの方法を教えてくれているところですね。

堀さん

ここで教育を受けた公認のトレーナーは日本で3人ということですね。

宮崎

僕が受けたときは2人しかいなくて

僕が3人目だったんですよね。

今現在はもう何人か勉強されている方はいるんですけど

カリキュラム自体はめちゃくちゃ長いんですよ。

全部で13コースくらいあって

都度アメリカへ行って

1日8時間くらいで4日間講義を受けて

プラス自分でも勉強しないといけなかったり…。

たぶんこのカリキュラム

日本で全部取っているのは僕しかいないんじゃないですかね。

機能神経学っていうものが元になっているんです。

ドクターキャリックっていう方が始められたんですけれども

実践的にリハビリテーションだったりトレーニングの状況だったり

あと神経学的に問題のあるような症状のある方にどういったことをしていくのかっていうことで

方法論的に始められたんです。

機能神経学っていうものは

カイロプラクティックから来ているんですね。

堀さん

これは世界的に見てどうなんですか?

宮崎

世界的にはかなり今来ていますね。

例えば

ワールドカップに出場した「トニ・クロース」っていう選手を知っている方は多いと思うんですけど

彼が参加して優勝した大会があって

その時に彼はずっと膝の痛みを抱えていたんですよね。

ドイツって都市治療法が先進国なんですが

彼はドイツ全土で色んなトレーナーさんとか

マニュアルセラピストとか整体師さんとかに見てもらって

でも膝の痛みは取れなかったっていうところを

このゼットヘルスのトレーナーさんと出会って

その時は三半規管や前庭器官のトレーニングを処方されたところ

即座に痛みが取れたそうです。

耳と膝の神経につながりがある

堀さん

三半規管って耳ですよね。

宮崎

そうなんです

耳なんですよね。

堀さん

耳と膝ですか。

宮崎

そうなんですよ

不思議に思うじゃないですか。

その辺が神経学で考えていくと繋がっていくところで

それで痛みが取れてワールドカップ優勝して

その時に「ゼットヘルスすごいな」ということで

優勝した時に手でZの形を作ったんですよね。

堀さん

ドイツ中でうまくいかなかったものが良くなって

貢献できたらそれはすごいですよね。

宮崎

これはすごいって

神経学という物自体に火が付き始めていたんですけど

今世界的に本当に来ていますよね

健康の文化でいうと。

堀さん

語学の壁が厚くても日本にもこれから入って来そうですね。

宮崎

そうですね

すぐに入って来ると思いますね。

堀さん

でもそういう意味では

カリキュラム全部をこなされている宮崎さんが日本のオピニオンリーダーになっていかれるんではないでしょうか。

宮崎

そういう風になっていけたらと考えてます。

堀さん

宮崎さんの公式ブログ「ボディディスカバリースタジオ」の中で

このゼットヘルスのページにある

「筋力がつく」「可動域が広がる」「痛みを取り除く」という

体に起こるすべての変化が脳神経に起こる変化から始まりますってそうだろうなあと思いながら

「体に起こる全ての変化は脳神経に起こる変化から始まる」というのは分かるんです。

でも

それが痛みをどうやって取り除くの?

その辺になるともうクエスチョンマークが頭中飛びかっちゃうんですよ。

脳神経に変化が起こると痛みがなくなる

宮崎

多くの方がそうだと思うんですよね。

神経学を勉強していくと

細い生理学を見ていくとわけわかんないってなっちゃいます。

下行性疼痛抑制だけを考えていたり。

じゃなくてゼットヘルスで教えていることで

一番重要なコンセプトの一つに

脅威の神経配列があるんですね。

堀さん

脅威の神経配列ですか?

宮崎

日本語訳にして正しいのかどうかわかんないんですけど

「スレッドニューロマトリックス」っていうものがあるんですよ。

疼痛生理学から来ている考え方なんです。

体の痛みっていうのは自分の体を守るための防御の反応の1つですが

生まれながらにして痛みを感じない方もいますよね。

そういう方って結構早く亡くなられてしまう事が多かったりするんですけど

痛みって体を守るための1つの脳が作るシグナルに過ぎないわけです。

その痛みがどういう風に起こっているのかを概念的な話で言うと

痛みってのは潜在的に脳が感じている危険度合によって作り出されるものなんですね。

例えば膝が痛かったとしたら膝が今危険な状態にあるかもしれませんよっていう神経の信号も関わっていますし

精神的な状態とか生理学的な状態も関わっています。

脳がこの部分の働きが良くないですよとか

この部分が過剰に活動していますよとか判断して

そういったことも全部痛みに影響しているわけですよ。

その中で1つでも2つでも脳の中にある潜在的な危険要素を取り除いてあげると

痛みってなくなったりするんですね。

痛みの原因って無数にあるわけですよ。

寝不足も、仕事が嫌いなことも

もしくは脳の一部分働きが悪いことも。

じゃあ何をして行くかって言ったら

体の潜在的な危険要素を取り除いていきましょうっていう風に言っています。

どんなことして行くかって言ったら

例えばうまく働いていない機能を見つけて人間が本来必要だけれども

働きが悪くなっているような機能があるかもしれない

それを見つけて取り除いて行ってあげることで痛みが取れたりします。

例えば「脳のマッピング」っていう考え方があって

僕たちは脳の中に自分の体の地図を持っているわけです。

この地図を元に自分の体を感じたり動かしたりしているんですけれども

その地図が不鮮明だった時

自分の体って正確に動かせなかったり感じられなかったりします。

そういうことって自分の体にとって潜在的に危険じゃないですか。

なんでかというと

自分の体に今何が起こっているのか正確には分からないし

もしくは自分に何か危険が迫った時に自分の体を思いっきり動かして逃げるっていう事が出来なかったりするわけですよ。

それが潜在的な危ない状況って認識されているわけで

その時に関節を動かしてあげてそこからの求心性の情報が脳に刺激を与えるんです。

堀さん

関節を動かしたりすることによって刺激が脳に伝わるんですね。

宮崎

その情報を増やしてあげる事によって現在感じている痛みが

例えばそれはどこであれ取れたりするっていうことが起こったりします。

これは1つの例で

他にも例えば脳幹って場所がありますね。

脳幹には加工性の疼痛抑制路って言って

体から上がってくる侵害受容覚っていう痛みのもとになる感覚

これを抑制

つまりブロックする

シャットダウンするための神経路があったりするんですよ。

堀さん

脳内モルヒネとかなんかですかね?

宮崎

そういったことになってきますね。

この脳幹の働きが悪くなっていたりすると

痛みをシャットダウン出来なくて不必要に痛みを感じてしまうことがあるので

脳幹の働きを取り戻していくんです。

どうやって取り戻すのかって言ったら

脳幹から出ている脳神経ってありますね。

これに対して刺激していって

右半身動かしたらいいのかとか

左半身動かしたらいいのかとか

そういったことを教えているのが僕のトレーニングです。

堀さん

体を動かすことによって

脳のどこかを刺激し鍛えていく。

宮崎

そうですね。

それは何も動かすってことだけじゃなく

すべて神経の刺激で考えていきます。

例えば右膝が痛いとしましょう。

そんな時に

三半規管を鍛えたら膝の痛みは取れたという話をしましたよね。

こういう時に何をしたかというと

1つとして右側の三半規管っていうのは

右側の脳幹に影響を与えるんですよね。

右側の脳幹を活性化してくれるわけなんですよ。

本来であれば活動していなければいけなかったところなのに

右の三半規管がどういう訳か

へディングしすぎだからか分からないですけど

結構傷ついてしまっていることとかあったりするんですよ。

そうなってくると傷ついた場所から情報が来てないから

脳幹自体の働きが悪くなっている状況が起こっているわけです。

そこで

もう一度特定的に一つの三半規管に対して刺激を与えてあげる。

働きの悪い部分に対して刺激を与えてあげると

そこからの情報が来てくれて脳幹の働きが良くなって

最終的に右側の膝の痛みを抑制してくれる。

不必要に感じる必要のない痛みをそこでシャットダウンしてくれるんです。

堀さん

この痛みは大丈夫ですよって言うので

抑制系が頑張って痛みとして感じなくしてくれる。

宮崎

といったことですかね。

脳幹を刺激しトレーニングする

堀さん

脳幹が刺激されて

そうするとどこを鍛えなきゃいけないか

どこをトレーニングしなきゃいけないかっていうのがポイントになるんですかね?

宮崎

その人によって働きが良くないかっていうのは変わってくるんですけれども

そういったものを見つけてもう一度刺激していくと。

今は痛みの話だけしましたけど

いろんなパフォーマンスが問題とかの筋力の問題もそうだし

自分の体が動かないことって大体自分の働いてない機能の代償として起こっていることがほとんどなんですよね。

なのでそこに関わっている神経機能にどんなことがあるのかなって考えて

ここが問題だからここに対して刺激を与えるとか

その機能を取り戻してあげることで

もしかしたら背中の硬さが取れてくるかもしれないという話があったりします。

堀さん

痛みって生体の防御機構ぐらいしか認識がなかったり

痛む時は痛みが少ない方がいいよねというただそれだけで終わってしまっている。

そして鎮痛剤を飲むだけじゃなく

本当に痛みっていうのを根本的に身体全体で考えるって言う事が必要ですね。

宮崎

疼痛生理学のRomer Moseleyさんやバトラーさんやオーストラリアの疼痛生理学のリーディングサイエンティスティストの方々が話をしていることでもあるんですよね。

堀さん

考えたらリハビリっていうのは

体を動かし脳に刺激を与えることによって精神的なものであったり痛みであったりとかを軽減する効果を期待しているんですよね。

宮崎

そうなんですね。

堀さん

様々な生体の機能に影響するっていうそんなことなんですね。

宮崎

そういうことですね。

堀さん

先週

先々週と続いて

脳神経学というのでゼットヘルスによるトレーニングについてはいろいろお伺いしてきたわけですけれども

これは人間の脳に忘れていた動作とか

ちょっとさぼっていた

十分に働いていないところに機能を思い出させるというようなそんな単純な捉え方でよろしいですか?

宮崎

そうですね。

あまり難しいこと言ってもしょうがないので

そういった形で最初を覚えてほしいなと思います。

神経を刺激することは美容にも影響する

堀さん

この脳神経学を応用したトレーニング

美容ということでまた色々教えて頂きたいと思うんですけれども。

顔のリフトアップ

だんだんと歳を取ると重力に負けた顔になってまいりまして。

どんどん下がってきちゃうんですよ。

どうやったらいいのかYouTubeでアップされているんですか。

宮崎

美容で言うと

ほとんどの効果が神経の刺激から来ているんじゃないかなっていう風に考えています。

皮膚って感覚神経と交感神経に支配されているんですよね。

交感神経っていうのは

感覚刺激に対して反応して皮膚の代謝を良くしてくれるから

その皮膚の感覚神経でもそのような感覚がありますよね。

例えば触ってマッサージする感覚がそうだし

洗顔したり美容液塗ったりとかって顔の感覚を刺激しているわけじゃないですか。

そういったことが重要だったり

温めたり冷やしたりとかそういった感覚もありますね。

温かい冷たいを感じる感覚

こういったものって特に自律神経の働きと大きく関わっていたりしますし

針治療など痛いとかの感覚もありますよね。

こういった感覚を刺激してあげて軽く皮膚に対して炎症反応させてあげることが

もしかしたら肌のターンオーバーとか

そういったものを加速させてくれるかもしれないですし

そういういろんな感覚の刺激で分けることができるんですよね。

それぞれの美容のテクニックっていうのは

そういった意味合いで色んな刺激を試してみて

どれが自分の肌を引き締めてくれるかをチェックしてやっていくのはいいのかなって思って

実際に僕自身が妻の高級美容液とかを使ってマッサージしたりした時と

自分で理論を考えて氷で冷やしたり温めたり

皮膚を楊枝で突いたりしたときにどれくらい下がるのかを自分で見てみたりしたんですよね。

肌のハリ感とかあんまり変わんないんですよ。

高級な化粧品とか高級な美顔器とか使ってやった時と自分が理論的に考えて皮膚への色んな刺激をしていた時と肌の状態的に言うと

たぶんそこまで差はないなって思っているのが僕の勝手な結論ですね。

堀さん

スキンケアに関しては温感冷感刺激だとか触覚

触れる・撫でる刺激とかそういうのがありますね。

宮崎

あとは肌のストレッチもそうですね。

堀さん

そういったものが脳に刺激が来ていると脳が判断して新陳代謝を活発にしましょう

ハリを活発にしましょうっていうような刺激が来るという捉え方でいいんですか?

宮崎

脳だけではなく

局所的に起こってくる反応も含めて

感覚を刺激してあげるのが重要なんじゃないかなと思っています。

堀さん

高級美容液よりもですか?

宮崎

そこは否定しないです

僕の場合は同じだったと。

美容整体との違い

堀さん

美容整体っていうのはどう違うんですか?

宮崎

美容整体でやられているのは

例えば顔の骨を動かすとか。

顔っていっぱいの骨のパーツの集まりでできていますよね。

そういった骨を動かしたり、顔のズレを直すとか。

眼瞼下垂とかって瞼が落ちたりだったりとか…。

堀さん

眼瞼下垂は本当に多いですよ。

宮崎

多いですか。

堀さん

ある程度の歳になってくるとまぶたを上げるのにもエネルギーがいって

疲れちゃうんですよ。

私なんかも若いころはキツネ目って言われていたのに

タヌキになったくらいに下がってきて

眼瞼下垂の手術を受けた人って私の知り合いは何人もいて

すごく楽になったって言う人と、手術がちょっとうまくいかなかったっていうか

確かに眼瞼下垂は治ったんだけど目が完全に閉じられなくなって少し開いちゃうのね。

ドライアイになっちゃったっていう人もいますね。

いろんな人がいますけれども

その眼瞼下垂とかもなんとかなりそうなんですか。

宮崎

そうですね。

そういったところも脳で考えていくと

眼瞼下垂の瞼を上げる筋肉って上眼瞼挙筋とかミュラー筋などの筋肉でそういったものって動眼神経の支配なんですよね。

堀さん

目を動かす。

宮崎

動眼神経の支配。

動眼神経っていうのは中脳にありますね。

中脳の働きっていうものが目の開き方を調整していたりするわけです。

単純な話でいうと眼球運動なんかをしてあげると良かったり

もしくは光を目に当ててあげたり

暗い状態や明るい状態みたいなものを作ってみるとか。

そういう事って単純なようで意外と日常的にみんな同じような明かりの環境で過ごしていたり

あとは目の動きにしてもやっぱり少なくなってくると思うんですよね。

そんなにいっぱい遠くを見たり近くみたり

上見たり下見たり

右見たり左見たりとか

全部の方向に目を動かしていることって意外とないんですよ。

そうなってくると神経の働きが悪くなって

最終的にまぶたが落ちてきたりっていう問題につながってくるんです。

堀さん

考えたらパソコンのディスプレイを使う仕事をする人たちの目が疲れないようにするためにということで

眼球のその毛様筋のピント調節とか焦点を当てる距離とか

そういうのがいろんな差が出ないようにということで

目を使わないように

動かさないようにしましょうっていうことも言われますね。

宮崎

そういう指導とかありますよね。

僕はそれを本当おかしいなっていうか

確かに動かしづらいから動かさなくていいように物が進化してくるっていうのは分かるって言えば分かるんですけど

その結果として自分の機能が衰えていくっていうことはどうかと思うんです。

堀さん

考えたら筋肉ですものね。

筋肉は鍛えたら鍛えるほどいいですよね。

痛いときこそ筋肉を動かす

宮崎

そうですね。

筋肉を刺激してちゃんと反応させてあげるのも神経ですから。

そうなってくると

ちょっと話がずれてしまうのですが

腰痛なんかでもできるだけ腰を動かさないようにしますよね。

お医者さんに行っても腰痛の最悪の状況になってくると固定をしたりするんですよね。

神経学を無視していくとそういった考え方になりがちだなと。

結局固定されちゃうとそこから神経情報がなくなってくるから余計に腰痛になったりするんですよ。

実際固定した手術をして痛みが治まりませんっていう方が結構いたりしているんですけれど

美容の話に戻ると

動眼神経の働きを上げてあげること

その中でも上下方向の目の動きだったりとか重要だったりするんですね。

なぜかというと

動眼神経は直接そうですけど

それだけではなくて動眼神経が存在している中脳っていうところの働きがすごく重要になってくるんですね。

中脳にある神経核で「カハール間質核」っていう場所があるんですけれども

これも上下方向の目の動きを司る場所なんです。

ということは

動眼神経にプラスの刺激してあげると中脳自体の働きがよくなっていって

まぶたが落ちちゃうみたいな症状に対しても賢く改善していけるのではないかなと思います。

堀さん

上下に眼球を動かす。

宮崎

そういう運動をしたり

自分ができる範囲でやっていくのがいいのかなと思います。

右目だけ落ちている

左目だけ落ちているっていう人もいるので

そういった場合には右目だけで行なっていく

左目だけに行っていくっていうことができたりします。

顔のバランスを整える「顔面神経」

堀さん

その関連しそうなところを動かす。

そういった意味では顔のバランスを整える脳神経学トレーニングという動画もアップされているんですけれども。

宮崎

顔のバランスっていうのを考えていくと

そこに関わってくるのは顔面神経。

顔面神経っていうのは顔の筋肉をつかさどっていますから

例えば笑顔を作ったときに右側だけ口角が上がっているだとか

口角のバランスであったりとかも顔のシンメトリーですね。

そういったものに大きく影響していたりします。

そういった顔面神経の働きをよくしたり改善していくにはどうしたらいいのかだったり

三叉神経っていってあごの筋肉を支配している神経があごのエラ張りだったりあごのズレだったりに影響します。

最終的にあごの動きっていうのは頭蓋骨の細い骨の動きに影響していたりするので

普段噛んだり喋ったりしている動きの中で一方向にしか動かなかったらそれはあごがズレていきますよねみたいな話で

まず最初にあごの動きを取り戻していきましょうってやっていくと比較的顔のバランスがよくなってくる。

結構僕の動画の中で評判は良かったりするので

全部説明できないんで動画見てもらいたいなと思います。

堀さん

是非。

これはカラダマニアチャンネルで「顔のバランス宮崎」で検索するとみんな検索できて見られると思います。

宮崎

宮崎まで入れなくても「顔のバランス」って入れると多分僕の動画が上の方に出てくると思います。

堀さん

自分が体感して痛みがちょっと軽くなったっていうのだけじゃなくて

顔なんかだったら他の人から見てもわかりますもんね。

宮崎

そういったこと気にされている方多いのかなと思うんですけれども。

堀さん

若い時に比べて年をとってくると顔が横に開いてきたような気がします。

みんなそんな感じで

同窓会に行った時に皆当然同じ歳ですから

「あの子こんな顔だったっけ」って思うんですが

バランスが崩れていっているんですね。

宮崎

一概には言えないですけど

あごの動きだとか歳をとっていくにしたがって咀嚼をあまりしなくなったり

喋る機会が減ってきたり

色々な表情を作る機会が減ってきたりすることによって顔って変わってくるのかなと思いますね。

個人的にトレーニングを受けるには

堀さん

顔のバランスを整える

あるいは美容整体

あるいは一番最初にお伺いした皮膚・スキンケア的なことなど

本当に幅広い。

YouTubeで見るといいんですけれども

宮崎さんのブログでプライベートセッションというのがあって

個人的に宮崎さんのトレーニングを受けたいという方はどうすればいいですか?

もちろん美容もOKですよね?

宮崎

僕自身美容のプロではないので

こういった根本的な話はできるんですけれども

エステしてくださいとかって言われちゃうと困るんで

例えば「顔が歪んでいて気になっているんですよ」とかそういうことであれば

ネットの方から僕のプライベートセッション予約ができるようになっていますので

そちらから申し込んでいただければなと思います。

堀さん

実際に今はどちらで受けることができるんですか?

宮崎

筑波の研究学園ですね。

堀さん

筑波の方にお行きなられる方はぜひ。

WEBはなさっていますか。

宮崎

一応オンラインでも行っていますね。

コロナの状況ですので完全に実地で会って行うのと同じってわけではないんですけれども

遠方でコロナの状況で来られない方も多いので

そういう方に対しても見ながら指導していくってことはできますね。

堀さん

今週は美容のことを中心にお話を伺ったりしたわけですけれども

痛みに苦しんでいらっしゃる方は是非1度

宮崎さんのプライベートセッションをお受けになってみてはいかがでしょうか。

騎手という仕事について

堀さん

先週まで脳神経学トレーナーとしての活動についてお話を伺ってきたわけですけれども

なぜそもそも競馬の騎手になったのですか。

宮崎

たまたま友達の知り合いの方が馬を飼っていまして

その方のところで馬に乗せてもらって「これ楽しい」っていうことでハマっていたんです

そしたら親が男で体がちっちゃかったもので「お前は騎手になった方がいいよ」って言われて

ちょっとその気になって試験を受けたっていう形ですね。

堀さん

今騎手としての仕事はどうですか?

宮崎

めちゃくちゃ頑張っていますね。

僕が一番やりたいことでもあったので。

堀さん

騎手が一番おやりになりたいことだったんですね。

宮崎

一番最初にこういったことを学び始めたのも

自分の体の問題を解決したかったっていうこと。

デビューする前から10年ぐらい慢性の腰痛に悩まされていたりしたんですよね。

堀さん

デビューは何歳の時だったんですか。

宮崎

その時17歳か。

堀さん

17歳で腰痛があった。

宮崎

それだけじゃなくて

元々運動神経が良くなかったりして

実際体育の成績も2とか3とかしか取ったことないぐらいだったんですが

プロの世界で戦っていかなければいけないわけじゃないですか。

そういった中で自分のパフォーマンスを伸ばしていくのにどうしていけばいいのかなってずっと試行錯誤し続けていて

一番のきっかけになったのは落馬だったんですよね。

その時の診断が脳挫傷と胸椎骨折。

脳挫傷っていうと脳震盪よりも状態が悪くて

その時後頭葉

視覚野って言われるところが脳内出血もしていました。

視覚の情報を処理している部分の脳が出血して

しばらく入院していたんですけれども

病院から出たら見える景色が変わってしまったりして

色彩的にちょっと今までとは違うなっていう感覚になったりしました。

堀さん

見え方がなんか違うぞって…。

宮崎

その時は自分の体にどういったことが起きているかわからなかったけれども

もちろん背骨は折れていますし

復帰しても上手く乗れないし

余計に腰が痛くなる。

そんな状態で騎手として自分はもうだめなのかと思いつつ

色んな整体とかトレーニングとか行ってきたわけですよ。

だけど腰痛は治らなくて

でも自分のパフォーマンスに関してもっと上手くなりたいって思っていて

本当だったら右肩上がりによくなっていって欲しいじゃないですか。

トレーニングを積めば積むほど少しずつにしろ

上手くなっていてほしい。

堀さん

練習成果とか経験が重なって成績が上がってくる。

宮崎

そうなって欲しいと思うじゃないですか。

だけど多くの方が経験されていると思うんですけど

ずっと上がったり下がったりで結局よくなっていかないみたいな。

なんか同じことで常に悩んでいると

あるトレーニングをしてパフォーマンスがよくなったと思って

そのトレーニングを一生懸命しても結局変わらないとか。

また元の状態に戻っちゃうとかをずっと経験していって

結局整体とか行っているけど一度も腰痛が治ったことがなかったんですよ。

なんでなんだろうって自分自身で勉強をしていたんですけど

そこでは筋膜だとか解剖生理学だとかだけでなく神経学がすごく重要だと聞いていて

そこに関してどういったことをした方がいいのかをアメリカで教えているって聞いたので

それも勉強しに行ってやろうと思いました。

日本国内で広まっている知識では自分の問題は治せないって思って

自分はアスリートとしても継続していくためには日本国内にあるリハビリとか整体とかトレーニングでは自分の体の問題を解決できないっていうことで

そこから英語を勉強してアメリカに行ったんですよね。

それを最初に自分の体で応用して色々やっていたところすごく良かった。

これはもっと突き詰めていかなきゃダメだっていうことで

次のコースやその次のコースっていうのを年々取っていって

そうしたら今は体の不調とかってないですよね。

乗れば乗るだけ自分が馬とコミュニケーションが上達するっていうのはもう

本当に実感できるようになってきました。

堀さん

そういうことをしたことによって変わってきました。

宮崎

自分の身体って楽にコントロールできるんだなっていうか

楽に動かせるんだなっていうことが最近感じていることですね。

そういった感覚って生まれつき持っている方っていると思うんです。

僕の場合はそうじゃなくてそれを自分で見つけなければいけなかったので

今までそれだけ体に不具合があってそういったことが治ってきて

自分にどういう問題があるかっていうことが

三半規管だったり落馬して目に問題が起こっているとかっていう機能的な問題が自分でチェックして分かったりしたわけですね。

そういったことを改善していったら

本当に根本的な部分で自分の体を意識して動かすとかじゃなくて

自分のやりたいことを素直に自分の体に伝えられる感覚を得られるようになってきました。

脳を鍛えると年齢に関わらず動ける

堀さん

私なんかの世代は体が硬くて昔は前屈なんてすごくできたのに硬くなったね

でみんな終わっているんだけれども

結局脳と一緒に鍛えることによっていくつになっても楽に動かせる。

宮崎

それは本当にあると思います。

いつになっても脳って変化し続けていますから

年老いてきたからあとは退化する一方だとか

自分は右肩下がりに体力衰えていく一方だって言ったらそうではなくって

年を取って変化しづらくなってくるとかで

この一つの原因にいろんなことを経験してくるじゃないですか。

神経を一つの可塑性の原則というか

神経が変化していて原則として新規性っていうものがあったりするんですね。

新しい刺激に対してより自分を変化させていくって性質があったりするんですけれども

年を取っていろんなことを経験してくると

その新しい刺激っていう意味で言うと

大体のことは経験したことがあることになってきちゃうんで

そうなってくると変換しづらくなってくるんですけれど

僕が伝えている関節の可動域

いろんな方向で行きましょうとやっていってあげて

刺激が足りてない部分の刺激を増やしてあげると

それだけで膝の動きや足首の動きだとか

今までしたことなかった動きをしてあげると

その部分に対応した脳の働きが活性化してくるわけですよ。

脳って面白いんですけれど

簡単に言うと

脳の中で隣り合っている部分は

神経の同じ部分から発生した部分なんです。

つまりお母さんのお腹の中で

細胞がどんどん分裂していくわけじゃないですか。

その中で同じ部分からできた所っていうのは

生涯にわたってコネクションを持っているわけですよ。

その中でも例えば大脳皮質

終脳っていう部分は全部のコネクションを持っていますから

体を動かす運動野とかを活性化してあげたら

つまりその部分の働きをよくしていってあげたら

隣にある前頭前野の働きが必然的に良くなりますよね。

前頭前野は聴覚野とかいますね。

ですから耳が聞こえづらいのも良くなったりしますよね。

一般的には運動をすると健康になりますよ

みたいなことでしか言われてないんですけれども

そうじゃなくて生理学的に見ていくと全部繋がっていますよっていうことが分かったりする。

堀さん

随分前になると思うんですけれども

認知症の運動についてのお話を色々教えて頂いたことがあるんですね。

その方が運動について

海外まで行って学んでいらしたんですけれど

腕を組んでみてくださいっていわれて組んだら

いつもやらないようにそれと逆の方に組んでみてくださいって言われたそうです。

でも組み方がわからなくなったみたいです。

その時に「違う神経を使うんだ」って言うのがわかって

いろんな普段はやらない体の動きをすることが大切なんだって言われたのが

今フラッシュバックしています。

まさにそうなんですね。

YouTube 拝見しても難しくてできないというような雰囲気ではないですもんね。

宮崎

難しいことはないです。

もちろん難しいこともいくらか教えられるんですけれど。

堀さん

先ほど落馬をした時にどこがどうってわけではないですが景色の見え方が違ったとおっしゃいました。

トレーニングをすることによって良くなりましたと。

宮崎

そうですね。

レース中どれだけのものが見えるかってすごく重要じゃないですか。

いろんなことをトレーニングするにしたがって

実際に自分の見えている範囲、視野が広がっていきましたね。

今後の展望

堀さん

今後宮崎さん自身はどのようにお進みになっていく予定ですか。

宮崎

プロが本当に欲しがる知識を一般の方々にも

もちろんプロの方々にもお伝えしつつ

利益を共有してもらいたいと考えているので

今オンラインで学校を作っているんですね。

地道にやりながらいろんな活動をしていければいいなと思っています。

堀さん

競馬の騎手の道を歩まれて

運動が苦手だったのを克服するために

自分のパフォーマンスを上げるために

色々なことを学ばれ

そして落馬という事故。

そこからまた復活されるために英語を学び

海外に行くというこの努力っていうのはどこから来るんですかね。

宮崎

なんかものすごく遠回りしている気がしてならないんですよね。

普通の人ならそうはいかないなっていうか…。

堀さん

遠回りでは全然ないと思いますけれども

普通の人はそこまでしないと思うんです。

結局途中で諦めちゃうか…。

宮崎

もともと運動神経が悪いのにプロスポーツ選手を目指したみたいな所からもそうだと思うんですけど

結構前はこういう人間だっていうふうに決められたり言われると

イメージができると

それに対して抗いたくなる習性があるみたいで

結構損するタイプだと思うんですよ。

本来であればそれが駄目なら自分はこっちに行こうとか

自分に合った方に行けばいいんだけれども

落馬して怪我して自分の体力が落ちて「お前はもう騎手としてダメなんじゃないか」って声がするわけですね。

それに対して抗いたくなる感じがして、自分に対して「この野郎」みたいな。

堀さん

そういった方ほんと少ないですよね。

みんなどちらか選べと言われたら

結局楽な方を選びますもんね。

宮崎

僕も楽な方を選びたいです。

堀さん

でもそこで学ばれたことがまた多くの人に

この人生100年時代の高齢者を救うんだっていうような…。

宮崎

そこが幸いですね。

人の役に立てているっていうことが。

堀さん

神様が与えてくれたことなのかなという気がします。

最後に11月以降に予定されているイベント

あるいは重要なレースがありましたら教えてください。

宮崎

特にこれはっていうことはないんですけれど

僕自身はオンラインスクールやっていまして

そちらの最初のレベルの方は無料で開放しています。

そちらのサイトも YouTube から来られるので

来ていただければと思います。

まだまだ作成途中ですけれども「どこから始めればいいのかな」とか

また深いところまで一般の方でも分かりやすい形で学べるところがあるんで

そちらの方をチェックしてもらいたいなと思います。

騎手の方は

僕自身ちょっと楽しみにしている馬がいまして

そういった馬達が次のレースで走るのが多分

今年の年末になってくるんじゃないかなって思っています。

今名前を挙げてしまうと「リッターシュラーク」という今度オープン入りした馬だったり

あと「ナイトブリーズ」っていう馬がいるんですけれども

その馬も現在準オープンなんですよね。

結構上のクラスで活躍していてくれて

今僕自身が高めたこのパフォーマンスで彼らの能力を引き出してあげられればなって考えているので

競馬ファンの方はそちらも見ていただきたいなって思っています。

堀さん

今月は4週にわたり JRA 日本中央競馬会騎手で脳神経学トレーナーの宮崎北斗さんをゲストに迎えて脳神経学と健康美容と題してお話を伺いました。

宮崎さんどうもありがとうございました。

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この記事をかいた人

宮崎 ほくと

宮崎 ほくと

〜馬とはカラダで会話する〜究極の【人馬一体】を目指す現役JRA騎手。日本で様々なトレーニング・整体・ボディーワークを経験。自ら渡米し最新の脳神経学に基づくトレーニング理論を学ぶ。

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