2023.10.13
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生理痛を和らげるセルフチェック&マッサージ
![](https://neuro-training.jp/_official/wp-content/uploads/2023/01/Health-34.jpg)
皆さんこんにちは、身体に詳しすぎるJRA騎手、宮崎北斗です。
今回は生理痛や生理痛に伴う腰の痛みを軽減するアイデアをご紹介します。
僕自身はもちろん生理痛になったことはありませんが、
この方法を使い、妻の生理痛やそれに伴う腰の痛みをとることが多くあります。
まず、なぜ生理痛が起こるかご存じですか?
ホルモンの影響や、お腹がうっ血していること、
子宮の筋肉が収縮したりといろいろありますが、いずれにしても
子宮、卵巣、卵管あたりに起こる何かしらの侵害受容反応という、痛みの反応が生理痛の原因です。
もちろん皆さんの内臓を触ることはできませんが、
痛みを取る内臓へのアプローチ方法についてお話します。
この記事の内容
生理痛の改善方法
今日は僕の妻に登場してもらい、生理痛の改善方法を行います。
今、生理痛でお腹が痛いとのことすが、どうですか?
妻「ちょっと、左側が」
左側がしくしく痛むとのこと。
まずは僕が痛みを取る方法で生理痛を和らげます。
その後にボールなどを使って、他の自分でできる方法や、
ベルトを使って自分でも少し改善できる方法をご紹介します。
子宮、卵巣、卵管へアプローチしていきたいですが、内臓を触ることはできませんので、
内臓と神経を共有している皮膚、それから腹膜に対してアプローチしていく方法をお見せします。
まず、恥骨を探します。
お腹を触り、お腹の真ん中からずっとずっと下に下がっていくと、硬い骨に当たるはずです。
そこが恥骨です。
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その恥骨の上(指2本分くらい上)に指を当てます。
この部分にある、浅層筋膜や腹膜の動きをチェックします。
指を当てた状態で少しだけ押し当てます。
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この時に、グッと強くする必要はありません。
指1本2本分ほど、お腹の中に向かって押し込むイメージで大丈夫です。
そこを押したまま、上、下、右、左、斜め右上、左下、左上、右下。
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このように皮膚を動かし、皮膚が行きづらい方向を見つけてください。
その方向で腰の動きをチェックします。
先ほど話したように、お腹の子宮などの部分は腰と神経をも共有していますので、
お腹の痛みは腰痛としてあらわれることがあります。
お腹に起こっている侵害受容反応は、腰の可動域ととても関係が深く、
このようにしてお腹の皮膚や筋膜を動かすことで良い反応が起こるのであれば、
腰の動きも良くなるということです。
試していただきたい方法は2つです。
まず腰の可動域をチェックします。
軽く前屈して、腰から丸めてくるような感じで立ち上がり、少し反らします。
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腰から右と左にも倒していきます。
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動きを自分で少し感じておいてください。
そして恥骨の指2本分上に軽く指を当てて、先ほどの、皮膚が行きづらい方向を確認します。
見つけた方向は右上でしたので、右上を固定して腰の可動域をチェックします。
このまま少し前に倒して、戻したら、後ろに反らして、右と左にも倒していきます。
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今、少し動きが良い感じがしますが、自分ではどうでしょうか?
妻「右上がいきやすくなりました」
ではもう一度少し押して、今とは反対の方向、逆に皮膚が行きやすい方向で行います。
左下で指を少し固定して、これでもう一回動きをチェックします。
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前に倒して、後に反らせて、右と左に倒します。
全然違いますね。左下の方が反応が良かったです。
恐らく、こちら側に皮膚を動かした時に痛みの反応、侵害受容反応が和らいだことになります。
こちら側の方向にお腹の皮膚をずらしてあげると、生理痛が楽になるのではないでしょうか。
ここに指を固定したまま、まず呼吸をしていきます。
息を軽く吸って吐いて、吸って息を長く吐きます。
呼吸をしていくことによって、お腹の皮膚が同時に少し動くので、
お腹の皮膚自体をマッサージします。
次は、腰を動かしていきます。
こちらの方向に皮膚を動かした時に、腰の動きも良くなりました。
特に腰痛がある場合は、動きが良い状態でもう一度動かしてあげることで、
さらに痛みの反応は和らぎます。
同じように前に倒して、後ろに反らし、これを何回か繰り返して、時々腰から丸めていきます。
今度は左右に倒します。真っ直ぐにしたまま、左右に捻ります。
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戻して、右に倒したまま左右に捻ります。
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このように複合的な動きも行うと良いです。
今度は逆、左側に倒して、同じように捻り、反対。
最後は、良い方向に皮膚を固定したまま、舌を動かします。
舌は、実はお腹の腹膜と筋膜のコネクションでつながっています。
舌を動かすことによってお腹もゆるみやすくなり、
舌の感覚を処理している部分は、お腹の感覚を処理している部分ととても近い部分なので、
かなり効果があります。
指を固定したままで、舌を左右に10回ずつ回してみて下さい。
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このエクササイズは、行なっているうちにお腹がグルグルと動いたりすることもあるかもしれません。
それはとても良いサインなので、目安にしながら試してください。
必ずしもお腹がグルグル鳴る必要があるわけではありません。
自分の動きやすさなどに変化があった時点で、皮膚を動かすと良い方向が分かりますので、
それでエクササイズを進めていきます。
今見たのは子宮と神経を共有している腹膜の部分です。
それ以外にもう2カ所行うのは、卵巣と卵管、ここと神経を共有している部分です。
探し方は、同じ恥骨、それから肩を見つけます。ここを結んだ線、恥骨から指2本上、
肩に向かって指2本上がったところに、同じように指を置いてチェックして今と同じことを行います。
今の場所が卵管です。
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最後が卵巣ですが、まずASISという腰骨の出っ張りを見つけます。
お腹から下に下がっていくと、お骨の出っ張りが見つかると思います。
ありました?
妻「ありました」
もう一回恥骨を探して、ASISそして恥骨をもう一回線で結びます。
このちょうど真ん中から少し下がったところ、ここが卵巣です。
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もう一つ卵巣と卵管に関して言えることは、
子宮はポイント1カ所でしたが、卵巣と卵管は左右に1カ所ずつあります。
ですから、左右で少し押してみてその感触を比べてみます。
触っている感覚としては、こちらの方が少し敏感です。
妻「ちょっとピーンとします」
少し突っ張るような感覚があるそうです。
少しこっちの左側の方が華奢というか、皮膚が少し柔らかい感覚です。
そのような場所を見つけたら、おそらくそちら側を行なっていた方が良いです。
分からなければ両方やっても良いですが、できれば見つけてください。
同じように卵管の方も左右で押して比べてみると、こちらは皮膚の感じが全然違います。
少し柔らかいので押さえてちょっと戻す。
妻「痛い」
ちょっと痛い、という方は絶対行った方が良い場所です。
今回は何度も繰り返しになるのでやりませんが、今日は左が腰痛いようです。
左側のお腹、もし右が痛いのなら右側のお腹をまず最初に、柔らかさなども含めてチェックします。
必ずしも、左側の腰が痛いから左側で行った方良いというわけではなく、
両方チェックする方が良いです。
そのポイントを見つけたら、まず腰の動きをチェックして、皮膚をずらしてみて。
ポイントを3箇所見つけて、指をポイントに当てて、恥骨の上あたり、
そこにこのように指を当てて、動かしていきます。少し手で押しても良いです。
動きづらい方向でこのように少し体を動かし、これで体の動きが良くなるか。
同じように行きやすい方向に指を動かしてみて、体の動きを比べます。
どちらが良いか比べて、その方向で固定して体を動かす、
呼吸をする、舌を動かす、ということを行なってみてください。
お腹の感じなど、今はどうですか?
妻「今はほとんどなくなりました。」
このように、皮膚を少しリリースして緩めると、その結果、生理中の痛みまで良くなりました。
腰の動き、腰痛も良くなり、生理痛も楽になり、一石三鳥ですね。
皆さんもぜひやっていただきたいです。
また、自分で行う時は、最初にチェックをする時は指でやっていただきたいですが、
指だと痛くなってしいますので、最終的にはボールのようなものを使って、
壁に押し当ててその状態で呼吸したり、同じように舌を動かしたりと、自分でも簡単にできます。
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最後に、今のようにピンポイントでお腹の腹膜をリリースすることが大事なのと同時に、
これは腰痛ベルトですが、サウナベルトなど、
お腹の皮膚に対して全体的に圧を加えてあげるようなベルトがとても効果的です。
腰ではなくてお腹です。
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プラスでサウナベルトなどを使うと、お腹自体も温まり、生理痛に効果的とも言われています。
もし、ピンポイントで行うことが難しい方や、ピンポイントな効果を感じ、
さらに効果を持続させたいという時には、
このような、全体的に圧を加えてあげるベルトも使っていただけると良いと思います。
今日は僕の妻と一緒に生理痛の改善方法を行いました。
ありがとうございました。
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