皆さんこんにちは。身体に詳しすぎるアスリート、カラダマニアジョッキーこと宮崎ほくとです。
「手首が痛い」「腱鞘炎と言われてマッサージや安静を続けているのに、なかなか良くならない」——そんな悩みはありませんか?
結論からお伝えすると、腱鞘炎の本当の原因は筋膜の張りや筋肉の使いすぎではありません。それらは2次的なもので、筋肉を緩めても効果は一瞬だけです。本当の問題は神経そのものの圧迫と血行不良にあります。
この記事では、腱鞘炎に関わる2つの神経に優しくテンションをかけて動かす「ナーブグライディング」という方法をご紹介します。道具いらずでその場で変化を感じやすい方法なので、ぜひ試してみてください。

腱鞘炎でチェックすべき「2つの神経」
腱鞘炎を考えるとき、注目すべき神経は次の2つです。
- 正中神経(せいちゅうしんけい):手のひらの前面から腕の前面を支配する神経
- 橈骨神経(とうこつしんけい):手の裏側から螺旋を描くように腕をコントロールする神経
この2つの神経にテンションをかけて動かしていくのが今回の方法です。

※重要:これは神経そのものにテンションをかける方法です。強くやりすぎると逆効果になるので、最大を10とするなら「3」までに抑えて、決して無理をしないでください。
① 橈骨神経へのアプローチ(手の甲側が痛い方)
手の甲側が痛いときは、こちらの橈骨神経のテンションリングを試します。
まず手首を自分の方に向け、肩関節の付け根から内捻りをしていきます。できたら肩を少し下げます。このとき腕の裏側にピンと張ったテンションを感じたら、それが神経です。ここからはテンションを10分の3に保ってください。



まだ感じられない方は、首の付け根から頭を反対側にゆっくり倒します。橈骨神経は首の付け根から出ているため、神経が引っ張られてストレッチされる感覚が出てきます。

それでも感じない方は、さらに頭を反対に捻り、神経を首と手で引き離すようにします。テンションを感じられたら、その位置でストップしてください。

この状態で、指を握って開いていきます。親指が痛い場合は親指を少し握り込み、手首も少し動かして神経の滑走(モビライゼーション)を促します。終わったら手の痛みを再チェックすると、かなり和らいでいるのを感じられるはずです。


② 正中神経へのアプローチ(手の前側が痛い方)
手の前側や手のひら側に問題がありそうなときは、こちらが効果的なことが多いです。
今度は手を反らせ、その状態で肩関節から外捻りをします。いけるところまでいったら肩を少し下げます。すると親指・人差し指・中指の全体に、ピリピリとした神経のテンションを感じるはずです。


感じにくい場合は、ここから首を左に倒してテンションを強めます。

このテンションをかけた状態で、まず手首を反らせて・ゆるめてを繰り返します。次に指を握って・開いて、親指も動かします。こうして1本ずつ、指の特定の箇所の神経にテンションをかけながらマッサージしていきます。リラックスして手の動きを確認すると、痛みや動きがかなり楽になっているはずです。


動画で動きを確認する
動きの強さや角度は、こちらの動画で実際の様子を確認してみてください。
まとめ
腱鞘炎は、筋肉ではなく神経へのアプローチでその場から変化が出やすい不調です。今日のポイントを振り返りましょう。
- 腱鞘炎の本当の原因は神経の圧迫と血行不良
- チェックすべきは正中神経と橈骨神経の2つ
- テンションは必ず10分の3までに抑える
- 甲側が痛いなら橈骨神経、前側が痛いなら正中神経のアプローチ
- 効果を感じたら1日に何回も行うと神経の働きが良くなる
これからも、いろいろな不調改善の方法やトレーニング方法を解剖学・生理学・脳神経科学の視点でご紹介していきます。ぜひ日々のケアに取り入れてみてください。
