「筋力は、筋肉が太ければ大きいほど強い」——多くの人がそう思っています。でも、それは半分だけ正解です。
じつは筋力は、その時の体の状態によって平気で変化します。ちょっと体をいじるだけで、筋肉に力が入らなくなってしまうことすらあるのです。
こんにちは、宮崎ほくとです。今回は「筋力なんてすぐ変わる」体の不思議を、ハルナさんと一緒にデモンストレーションでお見せします。
筋力が変わるカギ「関節運動反射」
僕たちの筋力は、さまざまな要因で変化します。その一つが関節運動反射。筋肉は関節を動かすものなので、関節の動きが悪いと筋肉はちゃんと働いてくれません。
普段紹介しているジョイントモビリティドリル(関節を一つずつ動かす)が必要な理由も、まさにここにあります。関節の動きが良くなれば筋力は上がり、逆に関節の動きが悪くなれば筋力は下がる。今日はそれを逆手にとって実験します。
まずは筋力チェック
ハルナさんに腕を横に上げてもらい、反対の手を肩にそえて、肘を天井に向かって持ち上げる指示を出します。これはパートナーがいれば簡単にできるので、ぜひ試してみてください。

左右をチェックすると、若干右の方が弱いようです。今回は左側が強かったので、あえて左側の筋肉を弱くしてみます。

筋肉をわざと弱くする方法
手は脳の中で占める領域がとても広い部分。それだけ脳に与える影響も大きいので、手の指の関節の動きを悪くしていきます。
まず親指をセットし、関節をぐっと詰めて軽くねじります。もう一度テストすると——ハルナさん「力が入らない(笑)」。見事に力が入らなくなりました。


どの指で力が入らなくなるかは人によって違います。人差し指の第2関節、中指でも同じように試していきます。いろいろ試すと効果が積算されて、さらに力が入らなくなります。


次は手首。関節が詰まって動きが悪い状態を疑似的に作ります。するとこれが一番力が入らない。肘も詰めてみましたが、こちらはそれほどでもなく、手首が一番効果的でした。



元に戻すエクササイズ
最後はきちんと元に戻します。手首を上下・左右に動かし、指を第1関節から曲げていきます。



すると——力が戻りました。このように、関節の動きを良くすることで筋肉を「働くように」していくことが大切です。筋肉をつけるのではなく、今ある筋肉を最大限使えるようにするイメージです。




まとめ
- 筋力は太さだけでなくその時の体の状態で平気で変わる
- 関節運動反射:関節の動きが悪いと筋肉は働かない
- 手や手首の関節を詰めると、一時的に力が入らなくなる
- 手首の上下左右・指の曲げ伸ばしで関節を動かすと力が戻る
- 大切なのは筋肉をつけるより筋肉を”働くように”すること
