開脚しようとすると内ももが突っ張って前に倒れない、股関節がガチガチ——そんな悩みはありませんか?
こんにちは、宮崎ほくとです。神経科学に基づいて「脳から体を変える」トレーニングをお伝えしています。
結論からお伝えすると、股関節は「お腹を押すだけ」で即効で柔らかくなることがあります。カギは、お腹と内ももが同じ神経を共有していること。今回はその仕組みと具体的な押す場所を、はるなさんに実験してもらいながら紹介します。
なぜ「お腹を押す」と股関節が柔らかくなるのか
「押すだけってどこを押すの?」と思うかもしれません。皆さんが思ってもいない場所、それはお腹です。
お腹には内臓や筋膜がありますが、こうした部分は他の部分と神経を共有しています。共有とは、同じ神経を使って脳に情報を伝えているということ。だからお腹を押してあげると、他の部分に影響が出てくる可能性があるのです。
一番有名なのが内臓からの関連痛です。横隔膜や肝臓の不調は肩こり・首こりに表れると言われますし、心臓に病気がある人は左腕の下に痛みやしびれが現れたりします。今回はこの仕組みを応用し、股関節・内転筋を柔らかくするためにお腹のどこを押せばいいのかを紹介します。
それでは、今日もはるなさん(以下「は」)に実験していただきます。毎度お馴染みですが、はるなさんには何も話していません。皆さんも自分に合う・合わないがあるので、絶対に効果が出るとは思わないでください。だけど、多くの確率で効果を証明できると思います。
は「これ、何のTシャツ?」
僕が着ているTシャツは、背骨が折れて怪我した時のレントゲン画像をTシャツにしたものです(笑)欲しい方はこちらまでどうぞ!!
まずは内転筋(内もも)の硬さをチェック
今日の体調はどうですか?
は「別に」
何かあったら困るのでそれで良いですが、内転筋・内腿の硬さをチェックしてみます。まず片側に一歩足を踏み出しながら、少ししゃがみ込みます。そうすると伸ばしている足がピーンと伸びます。足先はまっすぐ、いけるところまで。内腿が辛い、これ以上いけないという場所があると思います。

は「全部いっても良いの?」
柔らかいです。ちょっと待って、やり直しです(笑)座った状態で外側に脚を開いて、もう一回前に倒していきます。どっちが硬いですか?
は「同じぐらい。右の方がちょっと硬い」
それでは今日は右で行います。

押す場所は「ASIS(上前腸骨棘)」から指2本内・2本下
どちらで行っても大丈夫ですが、最初にASISを見つけてください。ASISとは上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)のこと。お腹から下に触っていくと、前側で硬い骨が当たる部分があります。それがASISという骨盤の骨です。

見つけたら、そこから指2本分内側に入り、さらに指2本分下にいきます。この辺りは内臓でいうと尿管があるあたり。必ずしも尿管そのものではなく、その周りの筋膜を考えてください。この辺が内腿と神経を共有しています。
お腹を押しながら前屈する
まず、この辺を1.5センチほど押してみます。脂肪の量によりますが1.5〜3センチくらいです。両手でグーッと押し、前にいくのはキツイので右手だけにしましょう。右手でグーッと押しながら、左手を前について前屈します。どうですか?

は「ちょっと楽になる」
これを行うとテンションが少し抜けます。今度は押した場所から少し外側にスライドします。両手を前についた状態で前へいってみます。どうですか?
は「柔らかくなるね」
柔らかくなりますよね。自分でやる時は左足(前屈と反対の足)を曲げた方がやりやすいです。いきなり手を離して前に行くと怖いので、片方の足を曲げてください。そうすると内腿の硬さが取れます。

⚠️ お腹を押すときは痛みが出ない範囲で優しく行ってください。妊娠中の方、内臓に不調・疾患がある方は行わないでください。強く押しすぎないよう注意しましょう。
ストレッチの裏技=「伸びた感覚」を脳に教える
裏技として、ストレッチをやる人に知っておいてほしい重要なことがあります。それは筋肉を毎日頑張って伸ばすことではなく、伸びたところの感覚を脳に教えてあげることです。
普段いかない可動域にいった時の感覚を脳に教えてあげることで、柔軟性は定着していきます。だからこそ、色々なテクニックを使いながら、いかにして自分の体を柔らかい状態にできるかを考えてほしいのです。そうすれば、体は結構すぐに変わります。脳から体を考えると、体はすごく面白い——僕が伝えたいのはそこです。
まとめ
- 股関節・内ももの硬さはお腹(ASISの内側下)を押すだけでゆるむことがある
- 理由はお腹の筋膜と内腿が神経を共有しているから(関連痛と同じ仕組み)
- 押す場所はASISから指2本内・2本下、深さ1.5〜3cm
- 押しながら前屈、次に外側へスライド。反対の足を曲げるとやりやすい
- 柔軟の本質は伸びた感覚を脳に覚えさせること
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