突然の動悸、息苦しさ、そして理由のわからない強い不安。「またあの発作が来るかもしれない」という怖さそのものが、日常を狭くしていく。そんなつらさを抱えていませんか?
こんにちは、宮崎ほくとです。神経科学に基づいたトレーニングの資格を持つトレーナーとして、体を根本から変える方法をお伝えしています。
結論から言うと、「寄り目」をつくると迷走神経が働き、心拍数が下がります。眼の筋肉から三叉神経を通じて迷走神経に届くオキュロ・カーディアック・リフレックス(OCR)という反射があるからです。この記事では、発作のときにその場でできるコンバージェンス(寄り目)セラピーを紹介します。
⚠️ 最初に必ずお読みください。動悸・息苦しさ・胸の痛みは、心筋梗塞や不整脈、甲状腺の病気、喘息、貧血など、命に関わる病気の症状でもあります。「パニック発作だ」と自己判断せず、まず医療機関で原因を確かめてください。特に胸の痛みが続く・冷や汗を伴う・意識が遠のく・呼吸が苦しくて話せないときは救急要請を。
⚠️ この記事で使うのは「眼を寄せる」動きだけです。記事中に出てくる「眼を圧迫すると心拍が下がる」反射を、自分で眼球を押して再現しないでください。眼球を強く押すのは失明や徐脈・心停止につながる危険な行為です。
(この記事は2018年5月30日に更新されました。)
突然の動悸と息苦しさ、そして漠然とした不安。
未だ原因が特定されていない病気で多くの人が苦しんでいます。
そんな、パニック障害や不安障害を解決するのに、『より目』が有効であるという学術記事があるのをご存知でしょうか?
Merril Bowman博士の学術記事
今日は、その記事の中から、
パニック発作が起こった時に即効性を発揮する強力なテクニックと、根本から治すトレーニング方法を御紹介したいと思います。
新常識!?パニック障害、不安障害はより眼で治す
パニック障害とは
パニック発作は、不安障害のひとつで、健康な人の約10%もが経験しうると言われている、現代社会においては避けられない病気のひとつです。
心的ストレスが原因で自律神経のバランスが崩れ、突然の動悸、呼吸困難、胸痛、不安感に襲われるのが症状です。
しかし、はっきりとした原因は解明されておらず、薬物療法で、突発的な症状を抑え、心理療法などで長い期間に渡って治療していくのが一般的です。
また、生活習慣の改善や、呼吸法のトレーニングを教わる場合もあります。
今日、ご紹介するのはパニック発作が起こりそうな時、起こってしまった時、即座に効果を発揮するテクニックです。
しかも薬のように副作用がありません!
また、続けていくことで、根本から改善していくことも可能です。
是非、発作のときの選択肢のひとつとして持っておいて頂けたらと思います。
⚠️ ただし、処方されている薬を自己判断で減らしたり、やめたりしないでください。抗不安薬や抗うつ薬は、急にやめると離脱症状が出ることがあります。薬の増減は必ず主治医と決めてください。ここで紹介するのは治療の代わりではなく、発作のときに自分でできる対処法です。
迷走神経を刺激する??
末梢神経には大きく分けて、脳神経と脊髄神経があります。
迷走神経とは、脳から直接でている10番目の脳神経で、主に内臓の働きを『副交感神経』でコントロールしています。
呼吸や、胃腸の働き、心臓、いくつかの骨格筋、発汗、発話、外耳の感覚などがその役割です。
迷走神経が働く事で、心拍数が下がり呼吸がおだやかになる反応等が起こります。
つまり、パニック症状を抑える事に繋がるのです。
眼と迷走神経のつながり
では、どの様に迷走神経を活性化するのかというと……..眼の筋肉から三叉神経を刺激します。
眼の三叉神経が刺激されることで、迷走神経の反応が起こることを、オキュロ・カーディアック・リフレックス(OCR)と言います。
簡単に言うと、「眼を圧迫すると心拍数が下がりますよ。」と言う事です。
眼科医さんにとっては知らなければいけない反射として有名です。
なぜなら特に反応が出やすい幼児など。手術中、処置をせずに眼を圧迫すると心臓が止まってしまうからです。
今日、ご紹介するのはそんな強力な反射を利用したテクニックになります。
コンバージェンス(より眼)セラピー
先ほどのOCRを応用したテクニックがコンバージェンスセラピーになります。
コンバージェンスとは眼を寄せる動きの事を言います。
このテクニックでは、『より眼』の状態を作ることで、眼の内側の筋肉から、迷走神経を刺激します。
心拍数を下げ、非心臓性胸痛(心臓が原因ではない胸の痛み)を和らげる事に即効性を発揮します。
コンバージェンス(より眼)セラピー実践編
パニックの症状が起こりそうな予兆を感じたとき、若しくは起こってしまった時に行います。
1.座った状態で、両眼の間にターゲットを置きます。
指でも、ペンでも何でも良いでしょう。

『眼から10センチほどの距離』
『ターゲットがぼやけ始めるけど、二重にはならない距離』
が目安となります。
2.ターゲットを2秒間見つめます。
ターゲットに焦点を合わせると、寄り目になりますよね?
この状態を2秒間キープします。
3.遠くの物に2秒間焦点を移します。
4.以上を20秒から1分繰り返します。
「え、たったこれだけ!?」
はい。
凄く簡単ですけど、かなりの確率でパニック症状を抑える事ができます。
また、吐く息を長くする呼吸法と組み合わせるとさらに効果が上がります。
もし、1分以内に収まらないようであれば、処方されている薬を飲むようにして下さい。
効果は定着していく!
迷走神経のトーン(緊張度合い)は、トレーニングが可能という事が、最近の迷走神経に関する文献により報告されています。
つまり、このトレーニングを長く続けていくことで、迷走神経の緊張度合いが安定するようになり、効果の持続期間はだんだん長くなっていくことが期待できるのです!
パニック障害以外にも!?
いかがでしたか??
今回ご紹介したのは、パニック障害以外にも、胃腸の乱れ、呼吸の制限、偏頭痛の初期症状にも効果を発揮する可能性のあるテクニックです。
そして、一番のメリットは、簡単に出来て、副作用がない事です。
薬による治療を続けながら、自分でできる対処法として、是非一度試してみてはいかがでしょうか??
⚠️ 繰り返しになりますが、これは通院や服薬をやめる理由にはなりません。パニック障害・不安障害は治療で良くなる病気です。つらい状態が続くとき、気分の落ち込みが強いとき、死にたい気持ちがあるときは、すぐに主治医や相談窓口につながってください。
まとめ
- パニック発作は健康な人の約10%が経験しうる。原因ははっきり解明されていない
- 迷走神経は10番目の脳神経で、副交感神経として内臓をコントロールする
- 迷走神経が働くと心拍数が下がり、呼吸が穏やかになる
- 眼の筋肉から三叉神経を刺激すると迷走神経が反応する。これがOCR
- やり方は①両眼の間10センチにターゲット ②2秒見つめる ③遠くを2秒見る ④20秒〜1分繰り返す
- 目安は「ぼやけ始めるけれど二重にはならない距離」
- 吐く息を長くする呼吸法と組み合わせるとさらに効果的
- 1分以内に収まらなければ、処方されている薬を飲む
- 迷走神経のトーンはトレーニングできると報告されている。続けるほど効果は定着していく
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