目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。『そうか俺は落馬したのか…』
朦朧とする意識の中、最後に見たターフの緑が焼き付いていた。
2015年冬、福島競馬場。
診断は、胸椎圧迫骨折2箇所、脳挫傷、くも膜下出血。騎手として、アスリートとして、致命的な宣告でした。
それは同時に、17歳から抱えてきた慢性腰痛、そして『どんなに努力しても埋まらない壁』への答えを探す、長く険しい旅の始まりでもあった。
生まれつき運動神経が良いわけではなかった私が、努力だけを信じて掴んだ騎手の道。
しかし、既存のトレーニングや治療法では解決できない身体の謎と限界。
そして、この大怪我…。
全てが無意味に思えた絶望の淵で、私は一筋の光を見つけることになる。
それが、アメリカで出会った『応用神経科学』でした。